仙宮神社

神様と人の一生

誰が決めたわけではありませんが、ずっと昔から私たちは、人生の節目に神社にお参りする習慣があります。
気のつかないところで神様との出会いがあり交流があるわけです。
人生の節目は、いつも新しい門出の時でもあります。

たとえば……

 

【初宮詣】

初宮詣は、まずは産土神(うぶすがみ)にお参りします。
赤ちゃんが生まれて百日前後にお参りします。(地域によって異なります)
氏神様にはじめて「こんな立派な子が授かりました」とご挨拶する日です。
普通、里方から送られた祝着をつけ、おばあちゃんに抱かれて、両親そろってお参りします。
お七夜には、名付けを行います。必ず名前は、家庭の神棚にしばらく貼っておくものです。
子宝は神様のお恵みによって授けられるものだからです。
赤ちゃんの健康と幸せを心からお祈りしましょう。

 

【七五三詣】

一般に三歳は男女とも、五歳は男子、七歳は女子のお祝いとされています。
三歳を「髪置」、男子のお祝いは「袴儀」、女子のお祝いは「帯解」とも言い、いずれも乳幼児から子供へと成長を感謝し、更に将来にわたっての守護を願う行事です。
秋の穫り入れもすんだ十一月十五日に、全国的にお参りしますが、近年では十五日前後の土曜日や日曜日にお参りしてます。五穀の豊穣を神々に感謝すると同時に、子供たちのご守護を祈ったのでありましょう。
晴れ着を着て、両親に手をひかれて神社にお参りすることは、子供たちにとっては印象深く一生の思い出となるでしょう。

 

【成人式】

一月第二月曜日(以前は一月十五日)は成人の日です。二十歳になった男女が、大人として社会に認められ祝福を受ける日です。
古来、一人前の大人として認められる時には様々な儀式を行い、産土神にお参りしています。
現代では公共団体が主催して、成人式を行うことが多く、神社でも成人祭が行われて多数が参拝します。
大人への自覚を深めると同時に一層社会貢献できるよう神前にお誓いしたいものです。

 

【結婚式(神前)】

結婚式は、新郎新婦にとり大きな喜びであり厳粛な人生の門出であります。
神様の計らいにより、結ばれたことに感謝するとともに、長い一生を互いに尊敬しながら平和な家庭をつくりあげ、子孫の繁栄をはかって行くことを神前に誓います。

 

【厄除】

長い人生の中には、様々なことがあります。決して順風満帆ではありません。
古くからたくさんの人々の経験にてらして、「厄歳」といって、特に気をつけなければならない年回りがあります。
一般に男性は二十五歳、四十二歳、女性は十九歳、三十三歳を「厄年」といっています。
この中で男性の四十二歳、女性の三十三歳は「大厄」といい万事を慎むことが良いとされています。
この年齢は、人生の中で大きな節目であります。神々のはからいにより、明日からの人生の開けることを祈りながら、神前でお祓いを受けて、謙虚な気持ちで生活を送りましょう。

 

【年祝】

厄年とは反対に、一定の年齢になるとこれを祝う風習があります。
「年寿」とも「算賀」ともいいます。
人生の波路をはるかに越えてきたことを祝うものです。
六十歳は、十干十二支がもとに還るために「還暦」ともいい、特に祝う風があります。
七十歳は、中国の詩人杜甫の詩「人生七十古来希なり」からとって「古希」といいます。
七十七歳は、「喜寿」といい、喜の略字からきています。
八十八歳は、「米寿」といい、米の字は八十八と書くところからです。
九十九歳は、「白寿」です。百の字から一をとると「白」という字になるからです。
八十歳は、「傘寿」、 九十歳は、「卒寿」などと呼称するのは、近年のことです。
これらの歳には無事に人生を送れたことへの感謝と喜びを神様に報告します。