太陽系外惑星(系外惑星)の発見や調査を目的とした探査計画を調べてまとめてみました。
宇宙空間から観測するものが中心になっています。
意欲的な探査がたくさん計画されましたが、以下の表を見てわかるように残念ながら多くの計画がキャンセルされてしまいました。
Kepler(NASA/JPL) |
打ち上げ:2009年3月6日(EST) 惑星が恒星の前を通過する時の光の微小な変化を観測(transition法)することで、地球サイズまたはそれ以下のサイズの惑星発見を目的のひとつとする 2013年5月リアクションホイールの故障でそれまで通りの観測を続行することが不可能となり観測域ならびに観測対象・目的などを改めた[k2 mission]が2014年5月から開始された。この変更によりそれまで観測対象外だった赤色矮星に多数の地球型惑星が発見された。 |
SIM Lite(NASA/JPL)(Space Interferometry Mission) |
計画:2010年に中止 基線長9mの光学干渉計(観測波長 0.4 ~0.9μm)を打ち上げて、恒星までの距離をこれまでより数百倍の 精度で決定するほか近傍の恒星の地球サイズの惑星の調査をおこなう |
TPF(NASA/JPL)(Terrestrial Planet Finder ) |
計画:中止 TPFは、系外惑星の位置・サイズ・温度、大気組成を観測しそれらの惑星に生命存在の兆候があるかまで探査することを目的としていた。 TPF は二つの相補的な観測から成り立っていた。 TPF-C はステラコロナグラフを装備した可視域の光学望遠鏡を宇宙空間に投入するもので、 恒星のまわりの惑星の検出をおこなう予定だった。 TPF-Iは口径3~4m の赤外域の光学望遠鏡を複数投入して干渉計を構成し、系外惑星の検出・研究をおこなう予定だった。 |
Corot(CNES)(Convection, Rotation and planetary Transits) |
打ち上げ:2006年12月27日 CNES(フランス国立宇宙機関)主導による探査計画。 Kepler と同じく惑星のtransitionを観測して系外惑星を探索する。CoRot は地球の極軌道に投入された。 2012年11月に故障し、ミッションは2014年6月に終了した。 |
Gaia(ESA) |
打ち上げ:2013年12月19日 Gaia は銀河系の恒星の距離・移動速度(視線速度)・光度の変化などを正確に測定し銀河系の3次元地図を 作成する。その過程で数十万個におよぶ新しい天体(系外惑星、褐色わい星など)が発見される事が期待されている。 探査機は L2(ラグランジュポイント(Wikipedia))に投入された |
Darwin(ESA) |
計画:2007年に中止(検討段階で終了) L2 (地球から1500万Km)[地球 - 太陽 のラグランジュポイント(Wikipedia)]に、3つの望遠鏡(口径3m以上)を投入して 光学干渉計を構成する。 近傍の恒星(地球から25パーセク以内)のハビタブルゾーンに地球型惑星を探す |
KECK INTERFEROMETER |
Keck Interferometer は太陽系外の惑星ならびに太陽系外での生命の発見を目指すNASAのOrigins Programの一部を構成する。 ハワイ島マウナケア上の二つの望遠鏡Keck1,Keck2 を光学干渉計として使用する事により、太陽系外の巨大惑星(天王星より大きいもの)の直接検出、 近傍恒星の周りの塵からの輻射の測定(太陽以外の恒星による黄道光の測定も含む)、若い恒星の周りの原始太陽系星雲の撮影、その他の測定をおこなう。 プログラムは2012年に終了した(Keck Interferometer (KI)) |
The Large Binocular Telescope Interferometer (LBTI) |
LBTI は太陽系の形成の研究と、太陽系外の巨大惑星の直接検出を目的とする。 Arizona州Mount Grahamに8mクラスの望遠鏡二つを赤外波長域の干渉計として接続(ベースラインは22.8m)したものである。 2005年10月12日にFirst Light 2010年12月6日開始 |
参考ウェッブページ
PlanetQuest ->Exoplanet Exploration: Planets Beyond our Solar System
esa Space Science
ハビタブルゾーン(Habitable zone)
ハビタブルゾーンとは恒星のまわりの惑星表面に水が液体の状態で存在できる領域のことをいう。