このページでに使われている系外惑星に関するデータは
Discoveryof Extrasolar Planets
Extrasolar Visions(現在は存在しません。Extrasolar Visions IIというページがありますが内容は変わっています)
の二つのウェッブページに掲載されているデータをもとにして作られていました。
現在はExtrasolar Visionsの代わりにThe Extrasolar Planets Encyclopaediaを利用しています。
また[鳥瞰図に記載の恒星一覧]からリンクされている各恒星の詳細データで、恒星の位置を表示した星図は「The Bright Star Catalogue, 5th Revised Ed. 」の データを使って作成しています。
太陽系外惑星や、その関連についてお勧めの書籍をまとめました。
異形の惑星 系外惑星探索の歴史から、発見の方法などについて一通りかかれた日本語で読める本です。 系外惑星について知りたい時は、この本から読めばいいと思います。値段もお手ごろですし。 この本は特に惑星系の形成理論に関して詳しいところに特色があります。 これまで発見された系外惑星は太陽系の惑星と比べてあまりにも風変わりですが、この事実はこれまでの惑星系形成理論で果たして説明できるのかについて知ることができます。 |
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系外惑星 上の「異形の惑星」と同じ著者によるより専門的な系外惑星に関する書籍です。 系外惑星の形成理論についてより詳しいことが知りたい方には、必要な本だと思いますが、あまり専門的なことまでは必要ないという方は無理して買うことはないと思います。値段もそれなりにしますから。 |
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宇宙は「地球」であふれている -見えてきた系外惑星の素顔 この本も系外惑星の全体像について知ることができます。 上の2冊と異なりこれは複数の著者によって執筆されているので、理論面・観測面の両方からより広い観点での知見が得られます。 特に私が注目するのは「第4章 トランジット観測で系外惑星を探れ」で、 トランジット法を利用することで系外惑星についてより詳しい情報が得られることに言及していることです。 |
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宇宙生物学入門―惑星・生命・文明の起源 上記3冊の本と異なり地球外生命について書かれた本です。 |
カッコ内は、恒星鳥瞰図に示した名前です。
エリダヌス座ε星(epsilon Eri) かに座55番星(55 Cnc) おおぐま座47番星(47 UMa) うしかい座τ星(tau Boo) かんむり座ρ星(rho CrB) レチクル座ε星(epsilon Ret) |
グリーゼ876(GJ876) :Glise876 アンドロメダ座υ星(upsilon And) ペガスス座51番星(51 Peg) とけい座ι星(iota Hor) おとめ座70番星(70 Vir) はくちょう座16番星B(16 CygB) |
このウェッブページで使われている用語についての解説を以下にまとめまてみました。
これまで発見されたほとんどの系外惑星は、視線速度検出法によって存在が明らかになりましたが、 この方法では惑星の真の質量を検出する事は出来ず、真の質量を M とした時 M*sin( i ) という量しか検出できません。
この式の中にあらわれる角度 i は、 右図に示すように惑星の公転面(惑星が恒星の周りを回る時通る面)に垂直な方向と視線方向との間の角度のことです。
この角度 i がわからない限り視線速度検出法では惑星の真の質量を求めることは出来ません。
データベースにある惑星の質量は真の質量ではなくこの M*sin( i ) の値です。
惑星は中心の恒星の周りを楕円( ellipse )を描いて回って(公転して)います。
右図に示すように恒星は楕円の焦点( focus )にあります。このとき惑星がもっとも恒星に近づく点を近日点、遠ざかる点を遠日点といい、恒星と近日点の間の距離を近日点距離と呼び、恒星と遠日点の間の距離を遠日点距離と呼びます。
離心率は、楕円がどれくらい円からずれているかを表す量で、その定義は右図に示すように、楕円の中心と焦点の距離を、長軸の長さ a で割ったものになります。
離心率を e とすると、(楕円の中心と焦点の距離) = a * e となります。
この定義からわかるように e が0の時は、円になります。
本来、近日点(perihelion)、遠日点(aphelion)という言葉は、太陽に対してのものなので太陽以外の恒星については、近星点(periastron)、遠星点(apastron)とよびます。
この項目は雑多な覚え書き 2010-7-22 惑星の温室効果(1) を参考にして作成しました。
「惑星の温度」には様々な定義があります。主な定義として次のものがあります。
1.平衡温度
惑星は放射の出入りがバランスしていて、放射平衡の状態にあります。
つまり恒星から可視光線を吸収し、惑星は赤外線を宇宙に放射していて、前者と後者が釣り合い、惑星の温度は一定に保たれています。
平衡温度とは、この釣り合いのもとで、惑星の放射が黒体放射と等価であると仮定したときの温度です。
なお惑星は恒星からの光をすべて吸収するわけではなく、ある割合で反射しています。
この反射率をアルベドと呼びます。
2.有効温度
有効温度とは、観測される惑星の放射と同じ放射を発する黒体の温度で、惑星の温度を定義するものです。
有効温度は平衡温度よりも高く、その差は惑星内部に存在する熱源によると考えられます。
3.地表温度
地表面の温度のことで地表温度は有効温度よりも高くなります。
この差は主に温室効果によるものです。
天文では非常に大きなスケールを扱うことが多いので、通常用いられるKmや、mといった単位では数値が大きくなりすぎます。
そこで代わりに以下のような単位がよく用いられます。
天文単位 astronomical unit
太陽と地球との平均距離を1とする単位で、1天文単位は約1億5千万km。
略語としてau やAU が用いられる。
光年 light year
光が1年間にすすむ距離で、約9兆4600億km で63,230天文単位になる。
年とついているが、時間ではなく距離の単位である。
パーセク parsec
年周視差が1″(秒、角度の単位。3600分の1°)になる距離で、約3.262光年。
PARallax(視差) + SECond(秒)から作られた言葉。
ハビタブルゾーンとは、惑星の表面上に液体の状態で水が存在できる恒星からの距離の範囲のことをいいます。
太陽系の場合その範囲は、0.97AU 〜1.39AU(AU = 天文単位)という数値が良く用いられています。
ただし水が液体の状態で存在できるかどうかは、温度だけでなく気圧なども関係してくるうえ、そもそも惑星表面の温度にしても、惑星が恒星からの光をどのくらい反射するのか、大気の温室効果はどのくらいあるのか等を考慮しないとなりません。
そのためハビタブルゾーンの範囲を計算するには、考える惑星の大気組成やその量をあたえてはじめて計算することができます。
したがって仮定するモデルによってハビタブルゾーンの範囲には違いが出てきます。
上で述べた値は、現在の地球大気を考えた場合の値だと考えられます。
ハビタブルゾーンの範囲については、ハビタブルゾーンの計算をみてください。
天文辞典関係