V

□ 『 LIVE! LIVE! LIVE! or DIE? 』 

 

都内某所


忘れもしない…この日の夜は非常に長〜く濃い一日だった

…その一部始終を←(マネ虎的)

本日RECはOFF M氏のライブがあるライブハウスに向かう…

彼はもともとベーシストなのだが、卓の前で威張ってる?


イヤイヤ(汗)ご指導してらっしゃる(笑)

おD姿しか見た事無いので非常に楽しみである

駅より歩く事5分、到着。狭い階段を地下に向かって降りて行く〜

ここは、知る人ぞ知る玄人好みのライブハウス


店内の壁には過去出演ミュージシャンの写真が所狭しと…

こんなところに(失礼。。)こんな人来るの(驚)?の連続、

あっけにとられ眺めてると『お〜いTakahiro〜!』とお呼びがかかる

あっこの声!え?また録り直し?(笑)条件反射である。


客席奥にバンド御一行様、すでに打ち上げ状態である(苦笑)バンドメンバーにもご挨拶

レコ〜ディングメンバーの顔もチラホラ、どうりでイイグルーブ出てたはずだ(納得)

っていうか、皆さんスデニ出来上がっとるちゅーの!出番これからやし(笑)

 

□ 『 LIVE! LIVE! LIVE! or DIE? U』 

 

向こうの席にY氏も来ていた、隣にド派手な金髪のカーリーヘアの女性が居る

隅に置けんなぁ(笑)と思いきや

彼の別のプロジェクトでプロデュースを任されているシンガーと発覚

へ〜なあるほど。とよく見るとまだ幼さの残る少女ではないか!


見た目とのギャップ!年齢不祥?〜どんな歌唄うのかな??興味津々

ステージで人の声。立ってるのはここの名物店長であろうか?

御馴染みっぽいMCのあと、いよいよバンドメンバー登場!各自セッティングに余念が無い

『 3・4!』 短いカウントに続き、演奏が始まる…


ブルースにファンクのテイストを混ぜた様な音♪…

上手い!サスガである…インスト曲が2・3曲続き、ボーカリスト登場!

女性である、何かのメディアで見かけた事があるような気が…CS放送だったか…


彼女自身もソロで活躍してるそうだが、このバンドではR&Bのカバーを切々と歌い上げていた。

ん〜かなり場慣れしてる様子…

3曲ほど歌い、MCで今日はゲストを招いていると言う

…そう言って呼ばれたのはさっきの女の子ではないか、彼女歌うんだ今夜

 

□ 『 LIVE! LIVE! LIVE! or DIE?V』 

 

気後れする風でもなく、堂々とステージに仁王立ちの彼女

マイクスタンドを自分のベストな位置に下げる、華奢で小柄だ

少し、間を置いて開口一番 『 HI!GUYS。●×〜□○△…。』 おぉ〜流暢な英語


あらま、日本人じゃないのね

暗くて分からなかったけどスポットに照らされた彼女の顔は

確かに日本人離れしてる、当たり前か

Y氏の話によるとミクロネシアと日本人のハーフらしい

彼女の名前は『 ジャモウサ 』 少し変わった名前だ


ミクロネシア語?で『 日出る国の歌姫 』みたいな意味があるとか

現在、福岡在住で歌ってたのをスカウトしたとか…お母さんもシンガーらしいとか…

そんな情報を耳に入れたらますます期待に胸膨らむ、 さぁ。その実力は・・・ 続

 

□ 『 日出る国のライオン丸? 』 

 

ギターのカッティングが印象的なミデアムテンポの曲で再スタート

日出る国のDIVAが遂にベールを脱ぐ !

『 唖然 … マジ? 上手過ぎる…; 』 

18歳位だったかな彼女、信じられんね〜

日本にもナンチャッテR&B歌姫みたいの沢山居るけど、束になっても勝てないよぉ〜これは!


時代の違い、お国柄?

18の時の自分は何やってただろうと考え込む(たぶんろくな事はしてなかった)

ジャンルは少し違えど、自分が男でよかったなぁ〜と思えた一瞬でした(^^;

ハスキーなのに声が太い!

日本人より強靭な声帯…;


海外にはこんな娘がゴロゴロいるんだろうねぇ(末恐ろしい)

歌唱力も安定しているし、威風堂々物怖じ一つ無い彼女

客席に向けられる笑顔の中の鋭い視線は

『 私は歌うために生まれてきたのよ 』


そんな光が声に似合わぬその小さな身体から放たれている… 

それにしても客席をド派手なカーリーヘアと眼で威嚇する

その姿、動物園のオリやぶってステージに飛び込んで暴れ回るライオンそのもの

 

□ 『 今から来い? 』 

 

ミクロネシアから迷い込んだ、ライオン丸に見とれていたのもつかの間


バイブにしてあった携帯が鳴ってるのに気付く、事務所T氏からだ

『 もしもし?TAKAHIROさんすか?

急にコーディネーターKさんからの連絡で、C氏に会えるから南麻布まで来いとの事で!』


… え?今からぁ〜遠いなぁ … 

そう、今回唯一の海外制作陣ギャラ馬鹿高著名カメラマン(笑)『 C 』

その彼にジャケ写を頼もうということなのだが


なんせ、ギャラ馬鹿高著名カメラマンなので正攻法では金額も合わないし

その前に引きうけてくれない恐れがある

彼がこれまで撮った著名人は数知れず…

確かに凄い写真を撮る、記念すべきメジャー第1弾は是非彼に!と決めていた

正攻法が駄目なら、寝込みを襲うか(笑)

と他の商談が終わった直後、ついでに酒の席で口説こうという魂胆である


今考えると、ナンとも安易な(笑)よく、上手く行ったもんだと我ながら関心する…


『 丁度、F・Fサンのジャケ写打ち合わせが終わる時間だそうで

その後時間くれるそうなんです。是非本人に会ってから決めたいと… 』

おぉ。ギザギザハートのF氏か、早めに行ってすれ違いたい!

っとミーハー心を押さえながら、そっちに向かうと返事をする


今何時?pm11:00かぁ〜まだ電車はあるな。

しかし、今日は寝れるのか … 明日またRECだぞ …

野獣の遠吠えにも似た、セクシーなハスキーボイスにうしろ髪を引かれながら

店の狭い階段を駆け登った … 続

 

□ 『 ?(゜_。)未確認都市麻布十番…?(。_゜)? 』 

 

師走の迫った都内は雑然とし、まだまだ人通りも激しかった

今年は例年にも増し、意気揚揚とした人と切羽詰まった人のコントラストが強い

田舎と都会を往復する僕はボヘミアン、その辺には敏感だ

僕は他の人からはどっち側に映るのだろう

今年は期待と不安の入り混じる特別な年だった…


JRやら都営地下鉄やら、鉄道を総動員し麻布方面に向かう

 …があの辺はどうも鉄道と縁があまり無いらしく

最寄の駅では降りたものの、ぜんぜん近づいてない!

えっ。タクシー?… 

元来貧乏性の僕はその発想が湧かなかった(/o\)

タクシー代でCD一枚余分に買いたいではないか f(^_^)


それに乗ったって、未確認都市麻布十番。場所が説明出来ない ?(゜_。)?(。_゜)?

やばい。遅刻だ!走れメロス!(笑)

おぃおぃ(焦)ド新人が大御所相手に遅刻?こんなんで商談成立するのかぁ?


行き交う人と肩をぶつけながら、久しぶりにジョギングモードである … 

 

□ 『 遅刻だよぉ~ 遅刻。 』 

 

息が少し上がる頃、ようやく約束の交差点に似た場所に近づく

T氏に携帯で確認を取る…自分もそこに今居ると言っているが…


車の行き交いか激しい道路の向こう側

ようやくT氏を発見、こっち側だと手を振っている

REC中は会ってなかったので、久しい再会


順調か?などと近況を聞かれそれとなく答えながらしばらく歩いた…

『 それにしても、よく会う気になったもんだねぇ? 』

 『 えぇ。コーディネーターKさんの計らいで…』

そう、今回の坊主にしたがるT子サンや

写真に著作権がかかりかねないカメラマンC氏を僕らに紹介してくれてるのは


コーディネーター【K】さんという女性

某化粧品メーカーの重役からの転身という不思議な人物である

T氏がふいに立ち止まり、目の前のビルを指差した『 あ。ここの地下ですね 』

どうやらバーのようだ … よし、気合入れて行くぞ!

遅刻した事あやまりつつ(笑) 階段をゆっくり降りていく … 

 

□ 『 広いねぇ中は! 』 

 

階段を降りて突き当りを左に、重い扉を開ける… 

わぉ!広いねぇ中は。大賑わいだ

しかしどこと無くハイソで下世話な感じがしない … なんか場違いな感じもするし…


店員がコートを預かるという、預けるほどのコートは着てないよ、こっちは!

ま。とりあえず一番上の上着を渡しておいた(^^;これで向こうも気が済んだだろう(笑)


ここで見渡す限り、不景気なんぞはどこ吹く風

みんな意気揚揚としてる、勝ち組〜って感じ

入って右側、幅広く長〜いバーカウンターの真ん中を陣取る【K】さんを見つけた

黒いスーツに身を包んでカンパリを飲んでる


こちらに気付き、微笑んで赤く染まったグラスを肩の辺まで挙げた

そして隣には180センチはゆうに越えてる外人の姿

間違いなくカメラマン、いやフォトグラファーっての?【C】氏だ!



□ 『 あら。やっぱアンタ怒ってる?(苦笑) 』 

 

『 遅かったわねぇ〜 』とKさん

『 いやぁ場所がイマイチわかんなくて… 』 

突然呼び出すには複雑過ぎるねここは…ブツブツ 

『 あ。こちら Cね!C、He is Takahiro … 』 簡単な紹介がされる


何故か店内でサングラスだ、少しこちらに顔を向け『 HI … 』と一言…終わり?

 あら。やっぱアンタ怒ってる??(苦笑)

再びC氏が口を開く 『 YOU!△□●×*//△ … !』 


??? NOVAかジオスで駅前留学しとくべきだったね―

これはっ(笑)た〜ぶん怒ってるよこれ

でも、何言ってるか半分しか分からない分

罵倒されててもショックも半分(苦笑)T氏も指を指されて叱られてる


ネクタイ姿のT氏はまるでNYの裏通りで

本物のヤンキーに絡まれてるサラリーマンみたいだ(苦笑)

一通り騒ぐと気が済んだのか、意外と普通に戻る

これが、生粋のNYカ〜ってやつ?(彼、NY出身)


済んだ事は仕方無い…まぁ、お前らも何か飲め!

とりあえず … みたいな事を英語で言ってる

気を取り直しカウンターに向かうと僕はコロナを頼んだ


バーテンダーはこちらに一瞥、頷くとビールを取りに向こう側へ歩いて行った

バーテン一人取って見てもえらい男前だよここは


来る人もそれなり(業界関係者多数来店)だから

チャンス狙って役者志望だのモデル志望だのがやってんだろうねぇ

〜競争社会弱肉強食的世界…


□ 『 おまえ、俺の写真を見たことがあるか? 』 

 

コロナを受け取ると、C氏が奥の個室が開いたから来いと言う

そんな所もあんの?とあっけに取られ後について行く

この部屋にはさっきまでギザギザハート(古)のFF氏が呑んでたという〜会いたかった


赤と黒のピアノカバーの様なカーテンの吊り下げられた、部屋に通される

さっきの喧騒がウソのよう、静かだ

どっかりと大きな身体を椅子に落ち着かせサングラスを外すC氏、

クロムハーツの革パンに黒いピーコート


いろんな栄光、挫折、光と影を見てきたのだろう、独特の存在感、そして威圧感(汗)

もう結構いい年なのだがちょっとしたロックスターかハリウッドの役者の様な印象を受ける


実際若い時はクラプトンとよく間違えられたらしい…おぉ昔の写真を見ると確かに似てる

おまえ、俺の写真を見たことがあるか?
と聞かれる

もちろん英語だ、日本語も少し行けるそうだが、僕の英語ぐらい怪しい(笑)


全てではないが、見た事はあるし、それらは素晴らしいものだった

とインチキ英語で答えてみる←フィリピンバーレベル(笑)

…そうか、じゃぁ俺からいくつか質問がある…

 と僕に音楽とはあまり関係のない事を質問し始めた


世界における日本のポジション、中東ともめてるアメリカへの意見、自分の人生観…etc 

おぉ、意外とこの人社会派!

僕もまぁ嫌いではないので、おもいつくまま喋った、が英語だと思うように伝わらない


しかし、彼は根気よく僕の話を聞いてくれていた

インチキ英語、インチキ日本語が飛び交い

気分は朝まで生テレビである(笑)酒の量も増えていく…


同席していた、Kさん、T氏といえば最初聞いてた風だったが

途中から二人で商売の話で盛り上がってしまい、もう全然聞いてない

薄めずにはいられない程濃い人種の入り混じった、麻布の夜は深けて行く … 

□ 『 … そうか? 』 

 

もうどれ位、話込んだだろう…

非現実的空間は時間の感覚を更に麻痺させる

話はいつの間にか音楽の話題に戻っていた


『 俺はREMのジャケットを手がけたことがあるが、なんで彼らが売れてるか分かるか? 』

REMといえば米が誇るモンスターバンドだ…??

さぁ〜音楽性が素晴らしいのは分かるけど…


『 あいつらはなぁ、その昔信じられない程の時間をかけて

全米をくまなく周ったんだ、普通のバンドが通り過ぎる様な辺鄙な場所までな… 』

?へぇ〜、売れてからしか知らないので少し驚いた


『 オマエも俺が写真撮るからには絶対売れてみろ

日本全国をくまなく周れ地方をナメルなよ!』

… えっ!てことは撮ってくれるの??


『 OK。オマエなかなか頭が切れるからな!気に入ったぞ。頑張れよ 』

そう言ってグローブ並みの手を差し出してくれた

(嬉)言ってみるもんだねぇ〜一時はどうなる事かと思ったよ〜

 慌てて新米メジャーアーティストタカヒロ、無事ガッチリと握手

『 さぁ。ここからはビジネスだ K、Tと商談を成立させてくれ… 』


あ。お値段勉強してと言わなければっ(苦笑) ありったけの英会話を彼にぶつけた!

それなりに意味が通じたのか【C】は一瞬鋭い視線をこっちに見せたが

飽きれた顔で分かった分かったと呟き、タバコに火を着けた


アリガト(喜)!出世払という事で…そんな訳で商談成立(笑)

□ 『 おぉ!君はロックスターか? 』 

 

さあ、難しい話は彼ら任せて飲むぞ!と、個室を出てホールに戻る


本日の作戦は無事成功。実に気分がいい…C氏は店のオーナーと立ち話

改めて、見るといろんな人がいるねぇ〜と辺りを見まわしてるとKさんが僕に耳打ちする


『 隣にいるメガネの男性、著名なグラフィックデザイナーで一枚依頼すると三百万よ〜。』

… はっ?  あっけに取られる … 


『 ちょっと営業してくるわ! 』と、ありったけの笑顔で話かけ

いとも簡単に打ち解けていく、アンタも凄いよ …

僕も、一応ミュージシャンと紹介される(照) 

『 おぉ!君はロックスターか? 』よろしくと握手を交わしたり。?

とりあえずその場はそう言う事にしておきましたヽ(^o^;)ノ


ロックスターかぁ…(*^-^*)(照) イイ響きだねぇ〜くすぐったいねぇ〜まぁ未来のネ(苦笑)

そうだよねぇ〜成功してる人しかいないもんねぇココは

そう思うのも無理も無いか…(納得)


いやいや、時間の問題よ!今に見てなさい(断言)

 

□ 『 ふらっふらである(@@);  』 

 

店を出た、夜もかなり深けている

みんなに別れを告げ、待たせてあった漆黒のリムジンに乗り込むと


車内に用意された冷えたドンペリで喉を潤す……んなぁ―訳きゃ〜ネ―か(笑)

現実に戻り(苦笑)大通りでタクシーを拾う

あ。タクシー使ってしまった(笑)仕方無いね電車ないし…


おいおい、ロックスターがタクシー?電車?(笑)未来の!だから仕方無い

しかし、長い夜だったよこの日は!

というか、か〜なり酔っ払ったね!ふらっふらである(@@);


世の中は広いし、知らない事が多過ぎるね。何かスゴク人生を学んだ1日だった様な…

自分の音楽活動を通じていろんな人にめぐり合えるのは素晴らしい事だと思うし


音楽続けててよかった!と思う一夜でした … 起きれるのかぁ?明日?