(4月9日)
 朝一番の電話は、悲しい知らせでした。電話は妹の亭主の急死を告げましたが、すぐには信じられるものではありませんでした。心臓が悪く病院にかかっていたとは聞いていたが、寄り添う妹にも一言の言葉もかけず、普段の眠りを続けている安らかな顔は、今にも目を覚ましそうなおだやかな死。人生の無常がこんなにも身近なところに起きようとは。28日に息子の結婚式を控え、式の打ち合わせや衣装合わせに行ったり、9ヶ月になる孫に会うのを楽しみにする家庭の幸せをかみ締め始めた時の突然の訃報です。息子の「大好きなお母さんのとなりで亡くなったお父さんは幸せ者」のあいさつに、幸福な家族の手本を印象づけ、涙を誘いました。物言わぬ顔をさすりながら「おとうさん、どうして行っちゃうの」と、何度も声をかける妹の涙声を振り切るように、ダビに向かうレールの軋む音が永久への始発駅。悲しく、切ない。周りを憚ることなく泣く姿に、泣くな妹とは言えず、こちらまでもらい泣きしてしまった。
 誰にもいつかは別れが来るものと解ってはいても、ゆるせない時期がある。サラリーマンの残酷人生を終え、これから自由に生きる新しい人生の夢をみていただろうに、さぞかし無念だっただろう。妹のまねをして「おにいちゃんお世話になります」と、お盆と正月には毎年のように、年老いた母に顔をみせてくれていたが、なんの世話も掛けずに逝ってしまった。
 義弟は16日の誕生日で満60歳。夫婦で還暦旅行を計画していたようだが、どんな予定が入ったというのだろう、サラリーマンの癖が抜けず、家族の計画はまたもキャンセルして、もどらぬ出張に発ってしまった。さようなら、信男さん。
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 (3月28日)
 ステージと客席が一体化したすばらしいコンサートでした。
 元来漁師は歌が好きで、船で波止場で漁場で唄い、出航時も、さらに満船すれば、大宴会で自慢ののどに酔うものです。
 歌は世につれ、その時代によって唄われる歌に変化はありますが、漁師の歌は、漁村の風物詩です。
 ヘヴンさんの歌は、ふるさとの漁場に生き、仕事を唄い、まちを唄い、夢を唄うまさに郷土芸能そのもの。ですから誰にもふるさとを感じさせ、共感共鳴を呼び、しびれさせるのではないでしょうか。
 住民が、生活と共に創り出した郷土芸能は、地域や行政も一体となって応援し、育ててこそ花開くものです。NHK紅白への出場は、まさにここをさしているのです。南伊勢の郷土芸能を、日本中の人に知っていただく、これに勝るめでタイことはありません。みんなで応援しょうではありませんか。
 あのステージからヘヴンさんが出した合図に、私は一番注目しています。それは夢です。水揚の減少や、魚価の低迷で漁師の生活は苦しい、後継者のない漁村は、寂れるいっぽうです。不安の中で時間だけが流れ、霧笛が遠のくように、人も町も細くなっていく。そんな中、自らの力で強く生きようとするヘヴンさんの姿に、勇気ずけられました。合図を送ってくれたヘヴンさんに、私たちも合図を送らなければなりません。それは夢を持って強く生きる合図です。
 ヘヴンさん、すばらしいステージをありがとう。
 
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(3月21日)
 人生の節目は感慨深い。年とともにその深さは増していく。
 長男が小学校を卒業した。誕生日や入園、卒園、入学、卒業の節目は、ひとしおのものがある。遅くできた子供であったから、「お前の父さんジジや、再婚やないか」と、いじめに会わないかと、入学当時から頭から離れることなく、おびえていた。あったのか、なかったのか知らないが、本人の口からは一言もなかった。明るく6年間を過ごしていたからホットしている。卒業の記念文集で、「お父さんのようになりたい」とは、泣かすじゃないか。
 「これから田舎で商売することは、東大に入るよりむずかしい。」とは家内。母親はやはり安定した人生を望む。私は、家業を継いでも継がなくてもいいと思っている。大きくなるにしたがって自分の実力が分かってくるから、おのずと決まっていくものだ。まずは実力を身につけること。望みばかり高くて、実力のない者は本物でない。本物づくりをめざして、家内は一生懸命プログラムを作っているが、プログラムどおりにいかないのが子供。6年生にもなると反発するから、火花が散る。火事になる前に、いつのまにか収まるから、やはり親子と思ったり、まだまだ子供だと思ったりしておかしくなる。
 こうした毎日を積み重ねながら、いつかは私たちの手を離れるときが来る。その時、「両親が与えようとしたものは何か」にきっと気づくだろう。
 昨日息子に「孔明、中学生になったらのびのび、はつらつと学校生活を送りなさい。」と話した。
 さくらが咲き始めた。息子の新しい時代が始まろうとしている。
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 (3月11日)
 選挙の季節がやってきました。
 都知事選などは、有名人の立候補でワイドショー化され、毎日のようにテレビや週刊誌で賑やかなこと。しかし私たちの関心は、身近な選挙にあるのではないだろうか。
 私の住む県議会選挙区も、予定の3人が事務所開きを済ませ、実質選挙戦に入っているが、ひと昔前とは違い選挙戦のルールが厳しくなり、静かな戦いになっている。選挙民は、乱れ飛ぶ情報を元に、独自の論評で、各陣営を分析して楽しむ。そしてみんな選挙通を自慢している。だからこの1ヶ月は、話題に事欠かず平凡な日々に活気が生まれ、町は春一番の様相を呈してきた。
 選挙は立候補した人の中からしか選べないから、比較をして決めるしかない。政党はどうか、人物はどうか、考え方や行動力はどうか、将来性はどうか、そして誰が支持しているかも大切な要素となる。候補者よりも「あの人が支持しているから決めよう」と、言う人も結構いる。
 高齢化、人口減少が加速する地方において、いつまでも「多さ」のみで計ってきた考え方を、改める時期ではないだろうか。増えることが豊かさに繋がるとは限らない。豊かさの実感は、健康、教育、人間らしい生活水準の3つを、県や町づくりの視点にすべきだと、私は考えている。候補者はバラ色の公約やマニフェストを並べた演説では、如何なるチャンスもないことを知るべきだ。現実を直視して三重県づくりを、訴えてほしい。書きながら30年前の自分を思い出してしまった。あの頃はほとばしる情熱があったんだよね。
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 (3月3日)
 アオサ焼酎のネーミング募集が始まりました。
 合併による新町の発足を記念して、何か新商品を造ろうと、地酒の会で議論を重ね、町の特産品であるアオサを使っての焼酎造りの構想から4年、紆余曲折を抜け出し、やっと製品化にこぎ付けました。
 現在約60種類の農作物が、焼酎の原料として使われていますが、海産物を原料に使った焼酎はめずらしく、アオサを原料にしての酒類は、たぶん世界で初めてではないでしょうか。
 私たち地酒の会では、このアオサ焼酎を、広く世界に発信する夢をもっています。香港、ソウル、バンコク、シンガポールのアジアをはじめ、アメリカやヨーロッパでも飲まれる、リカーにしたいと思っています。ですから焼酎の名前も、世界の人々から親しまれるものが、いいのではと考えます。
 私たちの活動に関する、テレビ番組とか新聞記事をみて、人々の関心も高まってきました。事務局に問い合わせますと、もう2件の応募があるようです。4月末の締め切りまで何通の応募になるか、ワクワクします。 小さな町からどでかい世界へ、昔の青年たちが、夢と情熱をかけた焼酎造りに、どしどし名前を応募してください。北海道からも沖縄からも、全国各地から名前待ってます。
  応募、お問い合わせ先は
  三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦988−78
   南勢町商工会(堀田) 電話 0599−66−0054
  三重県度会郡南伊勢町内瀬1537−8
   ないぜしぜん村(中村) 電話 0599−67−8100
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 (2月23日)
 今年の2月は、7人の方が亡くなりました。
 2日おきに葬式を出すと言う辛い1ヶ月でした。
 私の住む自治会では、年平均15,6人の方が亡くなりますが、その半分がこの1ヶ月で死亡。暖冬でそんなに寒くもなく、おだやかな天気の続いた2月でしたが、人の死は、天候とは関係なくやってくる運命なのですね。
 異常なことは長く続かないから、その内正常にもどるにしても、老人ばかりの社会で、次から次からの死亡は、心細く不安を増すばかりである。
 そんな時、寿命150歳時代の記事(文藝春秋3月号)を目にしました。2100年までに、150歳を超える高齢者が誕生し、2100年に生まれた赤ん坊の平均余命は、200歳を超えると言う。そして、2007年の今の時点で57歳以下であれば、150歳まで生きる可能性も計算では成り立つようだ。3歳の違いで私には、可能性ゼロ。
 このアンチエイジング(抗老化)の研究は、世界でますます盛んになっているようです。中でもケンブリッジ大学のオーブリー.ド.グレイ博士などは、ナノテクノロジーや遺伝子治療の科学を総動員すると、死を克服できる時代が来ると言う。遅かれ早かれ、寿命5000歳時代も夢ではない。こんな夢のような話は別にしても、地域社会においては、急激な人口減少が進み、コミニティー機能の弱体化が著しい。そうした中、長寿社会を現実のものと捉え、年齢制限とか、定年とか年齢で分けているシステムを、見直すことによりコミニティーに活力を与えることが、必要ではないだろうか。「100歳の町長続々誕生」と新聞記事になる日もくるだろう。
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 (2月13日)
 ヘブンさんが唄っている「きょうはめでタイ」を聴きました。
 同じ町内の人が唄っている親しみもありますが、楽しく、ノリのいい歌ですから、ついついリズムをとってしまいます。ふるさと回帰、地方分権、団塊世代の退職と、時代は大きく変わり、田舎が注目を集める時を迎えました。こんな時、潮の香りを体一杯載せた、生活から生まれた歌が、国民の心を捉えたのです。
 これから春を迎え、「きょうはめでタイ」は「桜ダイ」の紅色の輝きを増し、全国津々浦々に、唄い広まってゆくと信じています。そんな歌を、私の知る範囲では、クールホットさんやスコールさんらが、一生懸命応援しようと活動されています。彼らは、「この町は、いい町ですよ。みんなで手をつないで、もっといい町にしましよう。」と、広い視点から南伊勢町の可能性を、評価してくれている様に思います。
 ヘブンさんの歌の応援を通して、みんなが一緒に行動を起こせば、新しい町の将来に、明るさがみえるのではないでしょうか。そうなればそれこそ「めでタイ」ことです。
 町民こぞって「きょうはめでタイ」を応援しましょう。
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 (2月2日)
 浅田次郎の「中原の虹」一巻、二巻を読みました。浅田次郎の文は、哀愁をおびたたそがれを想わせる。私の年代になると、その文体に共感を覚え、好きな作家のひとりです。
 今まで読んだ彼の作品は、直木賞受賞の「鉄道員」はじめ「地下鉄にのって」「天国までの百マイル」だが今回の「中原の虹」にも、人物の描き方は、浅田カラーで共通している。ただ「中原の虹」は、歴史小説だけに、リアルが加味され、その分現実味に迫る。
 1900年初期の中国は、日本はじめロシア、アメリカ、ヨーロッパの国々の侵略に脅え、4億の民を守れるかの国難の時代でした。国を守るために国を滅ぼす、と言ういっけん矛盾するようだが、高い見識と広い世界の未来を予想して、愛する夫や、子供を殺してまでも民を守ろうとする西太后の苦悩、さらに鬼でも仏でもない張作霖の侠気迫る人間像。
 指導者とは、自分を極限まで追い込む使命感がなければ、真のリーダーでないと言葉では解っているが、そこまで到達した指導者は、果たしてどれだけいただろうか。自分の延命や保身にやっきになる、大臣やリーダーには、よくお目にかかる現在、指導的立場の人は、危機的環境の中で戦ったリーダー達の、書物に触れることは、精神トレーニングにいい方法かも知れない。
 平和の湯に浸かっていては、どう叫んでも風呂の中でこだまするだけ、裸で外に飛び出す勇気がないと、民には届かない。地の果てまで続く満州の草原に行ってみたいなあ。張作霖に会いに。

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 (1月23日)
 先日小学1年生の教室に、家内とふたりお招きをいただきました。「家族について」の学習の一環で、それぞれの家族が順番に、参加する勉強会です。
 20名ほどのクラスですが、みんな明るく、リラックスして私たちを迎えてくれました。ひとり息子だけが緊張していたようです。事前に私と家内に、仕事のこと、楽しいこと、うれしいこと、つらいこと、たいへんなこと、がんばっていること、そして子供への思いなどのレポートの提出があり、そのレポートを子供が読み、私と家内が内容の説明や、子供たちの質問に答えるロールプレイのような授業でした。
 息子の読むレポートの内容をしっかり聞いているのでしょう、するどい質問が飛んできたり、大人では気がつかない、子供の視点からのお話など、活き活きした様子に、たのもしさを感じました。
 私の「世界で一番大事なもの」の質問に、「こころ」「家族」の大きな声が教室中から聞こえたのには、感動すらおぼえました。彼らが保育園児だった昨年、卒園の寄せ書きに「金持ちになりたい」が圧倒的な夢でした。それから一年もたたない今、「こころ」とか「家族」とか、お金より大切なものがあることをしっかり学んでいる。教育のすばらしさを改めて実感しました。息子を含めた子供たちは、いい先生のもとしっかり学び、着実に成長している姿を目の当たりにして、環境のいい学校と信頼できる先生、「よかったね」と家内とお手手つないで、野道でない家路を安心した気分ながら、はずかしいから急いで帰りました。
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 (1月12日)
 2002年から付けている10年連用ダイアリーに記された、元旦の天気を見ると6年間とも晴れのいい天気。その前の1997年〜2001年の日記には、1998年が雨で、他の4年間はすべて晴れ。もう一つ前の1994年〜1996年の日記では、3年間とも晴れ。小学4年から日記を付け始めて、50年間書き続けているが、手元には上記のものしかないので、それ以前の天気はわからないが、ここ15年間では、1年だけが雨で後はすべて晴天。暖かな元旦が、何年も続いている様子が、日記から伺える。
 年の始めは、それ自体がめでたく、心うきうきするものだが、天気がよいのは、輪をかけて心躍らせてくれる。「こんな事をしよう」「あんな事をしよう」「今年こそは」と決意するのは、やはり晴天だと気分よく、実現できるかもと確信が生まれる。
 今年は長男がいよいよ中学生、他地区の生徒との交流もでき、世界を広げてほしいと願う。私には何かにつけ、反抗するようになり逞しくなってきた。
 商売においては、酒類などの売り上げが落ちる中、「でこたんようかん」が順調に売れ、この調子を続けてほしいと神信心している。新しい取引先の開拓や、店のレイアウトの変更、商品の充実と、仕事は次から次へと生まれてくるが、考えようによってはありがたい。会社勤めなら、定年している年齢だ。第一線で働けることのありがたさは、生きてるときにせかぎり反抗した父のお陰と、還暦を過ぎた今感謝している。私は、死ぬときが私の定年だと決めている。
 窓に輝く朝日は、やわらかく、激動の世とは思えないおだやかな年明けであった。
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 (12月29日)
 2006年 我が家の十大ニュース
 戦後最長の景気拡大で、活気に満ちているわが国ですが、実感はありません。急激な高齢、少子、人口減が地域社会の衰退を加速させ、今年もさみしい年の瀬を迎えました。そんな中、我が家は84歳のおばあちゃんをはじめ、みんな健康で仲良く一年を過ごせたことが、この上なく喜ばしい。
 @「でこたんようかん」が県主催の「三重の食、腕自慢」コンクールで優秀賞受賞、家内と東京での授賞式へ出席。 (11月)
 A「でこたんようかん」井村屋製菓(株)で製造始まる。 (10月)
 B「焼酎造りの会」発足する。醸造は滋賀酒造(株)に決定。 (3月)
 C「ホームページ」をリニューアルする (10月)
 D長男(6年生)、次男(1年生)ともに校内マラソン大会で4位入賞。 (12月)
 E南島町商工会で、日本酒セミナー「ザ、酒学」で講師。 (3月)
 F「南勢経営塾」2回、「英会話教室」など勉強会に参加。 (3月〜12月)
 G「全国へき地教育新聞」「伊勢法人会会報」「みえネット」へ寄稿。 (5月、7月、11月)
 H家族旅行で、蒲郡プリンスホテルへ。 (9月)
 I名古屋国税局主催の「きき酒セミナー2006年」に出席。 (4月)
 読者のみなさま、一年間ありがとうございました。よいお年をお迎えください。
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 (12月16日)
 260号線を東へ8分、私の町より少し大きい町の町外れ、屋根から滝のように落ちる光のシャワー。年々明るくにぎやかになり、車中からの眺めは、異国をドライブしているようで、息子たちはラスベガスを思い出したようだ。ラスベガスの比ではないにしても、突如現れたイルミネーションの輝きは美しく、寒空の暗さを暖かく照らしている。
 今年もクリスマスがやってきた。9年前から始めた店頭でのクリスマスツリーを、遅まきながら今日飾り付けました。9年も経つと電球が禿げたり、割れてなくなったりして、町の人口が減るのに似てさみしい。今回はツリーをやめて、ロープに電球を這わすまぐろの延縄方法で、イグアスの滝のように幅広く取り付けてみました。今までと同じ数の電球ではあるが、形を少し変えるだけで、夜空が大きく変わったような気がする。変化は私たちに新しい感動を与える。
 七色の光を見つめる町の人達が、昨日より今日が、少しでも明るく勇気を持っていただければと、町の人口と同じ数の灯を点しています。
 自分の明りを探しに、少しだけマサヤに寄ってみてはいかがですか。明日の希望の灯が、見つかるかもしれません。灯を見つめ、今年のお疲れ様に感謝しよう。ケーキに点すローソクの灯が、61本でも明日に希望は持てるかな。
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 ( 12月5日)
 11月から週2回、計6回、志摩市商工会での英会話教室に通い、皆出席で終了式を迎えることができました。2時間の授業はほとんど英語。最初はビックリしましたが、ミネソタ州出身のアーロン先生の楽しく軽快なしゃべりに、いつの間にかみんなの固さもほぐれ、それぞれの能力で、しゃべりはじめました。
 19歳から62歳までの年齢の開きがあり、私より1級上の方も一人見えましたが、年齢を感じない真剣な取り組みは、19歳のお嬢さん生徒のクラスメイトにさえ思えました。
 世界は狭くなり、外国へ出かけたり、外国からお見えになったり、世界の人との交流は、日増しに多くなっています。そんな中、挨拶ぐらいはできなければと、家内に背中を押され通った次第ですが、異国の言葉で、若い人達と一緒に学ぶことは、新鮮で、この時は年さえ忘れ、トイレに貼ってあった例文を、暗記する顔になっていました。
 最後の授業が終わると、みんな別れを惜しんで、16人全員コメダに繰り出しました。誰となく「会を作ろう」と言う事になり、会の名前は「チームアーロン」。年内の集まりまで計画する人さえ現れ、幹事は、定年退職をしている人に決定。20代の人との会にいれてもらえ私は、もう少し青年を続けられる喜びを味わった夜でした。

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━(11月22日)
 三重県は、平成17年8月から平成18年11月まで、2年度にわたってのロングラン事業として、三重から全国への挑戦「腕自慢の商品づくり」をテーマに「三重らしさ」「本物づくり」の土産品開発に取り組んできました。
 県内から、我もと思う腕自慢商品175品目が参加、東京での2万人からの、試食、試飲によるモニター投票、さらにデザイナー、旅行ジャーナリスト、広告代理店、コピーライター、郷土料理研究家ら専門家の厳しい審査を行い、115品目が100選にノミネート、そして最終的に94品目が「三重の食 腕自慢商品」に選ばれました。そしてその中から特に優れた商品に優秀賞が授与され、「でこたんようかん」がその栄誉に輝きました。
 11月16日 東京八芳園(東京都港区)での100選お披露目イベントにおいて、知事表彰をいただいてきました。
 「でこたんようかん」開発から5年目を迎え、この間多くの皆さんにご愛顧いただいてまいりました。三重県一の評価は、みなさまのおかげと心より感謝いたしております。これからもみなさまのご指導、ご支援をいただきながら、三重県を代表する土産品になるようさらにレベルアップを計っていきたいと、決意を新たにした次第です。
 祝賀会でのお酒は、ことのほかうまかったが、タイやヒラメの中で、さすがに「でこたんようかん」をつまみにはできませんでした。話のつまみにはなりましたがね。


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 (11月9日)
 三重県科学技術振興センターで、あおさのエキスの抽出をしていただきました。
 地酒の会で計画している焼酎造りは、世界でもめずらしい「あおさ焼酎」を造ろうというものです。南伊勢町は、日本有数の漁場として有名な熊野灘に、全町が面している海の町です。この豊かな海から獲れる海産物を使って、焼酎を造ろうと、着々準備を進めていますが、香りを重要視する飲料の製造には、香りを逃がさないエキスの抽出が、一番神経を使う工程です。温度を高くすると、香りが逃げるので、できるだけ低温で採ることに心がけ、300mlのエキスを採る4時間の作業を、栗田工学博士は、一人で黙々とこなしていました。
 目を閉じてフラスコに鼻を近づけると、ぐんじょ色に輝くあおさのエキスから、磯の香りが広がり宝物を得た思いがしました。
 さっそく大事に梱包して、酒造会社に送りました。年明けにはこれを使った試作品が、できる予定です。おせちの残りを食べながら、仲間とワイワイ新年会には、ちと早すぎる話かもしれませんね。
 焼酎のネーミングとか、ラベルのデザインとか、ボトルの形とか、多くの皆さんにもぜひとも、参加していただきたいと思っています。
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 (11月1日)水曜日
 現代社会は、老い、病、対人関係などから、心に葛藤を引き起こし、人生を全うするための根幹である「生きがい」を、知らず知らずのうちに見失なっている。
 今、社会は自殺の多発を始め病んでいる。私の精神対話士としての活動は、最近は本業が忙しく、昨年11月北里大学での、精神対話学会に出たきり、専門書なども開いたことがありませんでした。たまたま今月号の機関誌に「孤独」をテーマにした記事を目にしました。病人は消耗性疾患と闘うだけでなく、多くの場合一人でいることの苦痛とも闘わなければならない。いかに友人、家族、同級生などとの有意義な交流が大切かを、解いている。私達のまわりを見回すと、高齢者の一人暮らしが多くなっている。私の店にもそんな方たちが、たくさん来てくださる。顔に艶がなく、一様に元気がない、極力声を掛けるようにしているが、話題性に乏しい。「孤独」は、情報を得ようとか、知識を身につけようとか、行動しょうとかの意欲を失わせて行くものでもあるようだ。又社会は、通勤や労働に費やす時間が多くなり、人との関係を築くための時間が少なくなったなどの変化の結果、個々の結びつきが弱り「孤独環境」は、広がりをみせている。
 人は孤独によって心機能が弱まり、睡眠が妨げられ、情緒的な支援を十分受けることが出来ず、世の中を脅迫的なものとして認識し、血圧の上昇と睡眠障害によって、健康が大いに妨げられる。孤独な人はそうでない人より短命で、多くの医学的問題を抱かえることは、医師も科学者もわかっている。
 私たちは、孤独を癒す重要性を認識し、趣味、サークル、クラブ、団などを中心に孤独を解消する道を、探すべきではないだろうか。健康、医療、犯罪、学校生活など孤独を解消することによって、改善することは明らかだと思う。スポーツ、文化の秋、仲間をつくり話をしましょう。
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 (10月19日)
 地酒の会では、今、焼酎造りの準備を進めています。
 先日、滋賀県から酒造会社の社長をお招きして、焼酎造りの話し合いを行いました。
 今回の焼酎造りは、新しい町の合併記念として計画したものです。町の特色ある、さらには斬新で魅力溢れる焼酎を造るには、原料を何にするか、これが一番のポイントです。定番のいもや麦の焼酎では、既存のものにはかないませんし、町の特色を出すには、ラベル位でむづかしい。
 南伊勢町は、町としては日本一の海岸線を有し、三重県一の漁獲高を誇る海の町です。このイメージに合った焼酎を造るには、原料を海から獲れたものがいいのではないだろうかと考え、漁協で海産物の漁獲量を調べました。
 私たちの生活は豊かになり、生活の中に香りを取り入れることが多くなってきました。部屋、衣服、風呂、身体、食べ物、文具にまでも、あらゆる所に香りが重要視されています。当然飲み物にも、香りが愛されるようになりました。そうしたことから、私たちは、香りのよい海産物に目をつけ「あおさ」で、焼酎が造れないものだろうかと、原料を「あおさ」に決め進めています。
 伊勢市の酒造会社で、試作していただき先日試飲しましたが、磯の香りが漂い、海の男の酒だと実感しました。まだまだ原料の吟味とか、改良しなければいけない点は多々ありますが、いい焼酎が出来そうだと確信しました。
 平成20年完成を目指して、世界に類のない「あおさ焼酎」造りの一歩を踏み出しました。寒い冬はホット割りの「あおさ焼酎」。想像しただけで、もう、たまらまい。
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(10月6日)
 社長日記の更新が滞っており、たいへん気にはなっているのですが、行事の多かった9月。通常の仕事の上に各種の行事ですから、目が回る忙しさです。ざっと数えてみますと、法人会研修会(奈屋浦)、酒米の収穫祭(しぜん村)、南勢経営塾(商工会)、てんぷな会会議(しぜん村)、運動会(小学校)、新しく造る焼酎の試飲(伊勢市)、産業支援センターでの打ち合わせ(津市)、それに久しぶりの家族旅行(蒲郡)にも行くという、多忙極まりない月でした。これにホームページのリニューアルや、三重の食100選選考会への準備と朝から夜のふけるまで、食事も定時に食べたことのない1ヶ月でした。
 すぐには結果の出るものではありませんが、焼酎造り、でこたんようかんブラッシュアップ、ホームページのリニューアルなど、確実に実りある方向に進めることができたと思っています。
 日々の経営が苦しいから、ついつい目先の利益の追求に走りがちですし、現実としてそうする事も多々あります。しかし、苦しくても将来に向かっての投資を怠っては、いつまでも目先を追っかけることになるのは、間違いのない事実です。ですからできるだけ短期でやるべきこと、長期にやらなければいけないことを分けながら、長期のことは夢を描き、できるだけ楽しくやるよう心がけています。
 いつの日か自分たちで造った焼酎が、飲めるのを夢見ながら準備を進めていますし、でこたんようかんのブラッシュアップは、三重の食100選に選ばれるのを目標に戦っています。
 会合の後には一杯飲みたいと思いますが、飲酒運転の厳しさに我慢をして、毎度家路を急いでいます。この日曜日は南勢経営塾、酒を飲まずに話しに花を咲かす術でも勉強しましょう。山藤さんのさしみを食べながら、話に花を咲かすとしますか。
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