饗土橋姫神社と津長神社、大水神社

還幸行。其御船泊留在志処乎津長原止号支。其処爾津長社定給支。(倭姫命世紀)

宇治橋周辺にはいくつか神社がある。昔はこのあたりまで五十鈴川が流れていたらしい。

まず始めに行ったのは饗土橋姫神社。これより内宮に悪いものが入ってこないように祀られているという。ここは南東(130度)向きに建てられている。その方向にはちょうど宇治橋がある。木の陰を通してかろうじて宇治橋が見える。この神社は宇治橋の守り神らしい。『伊勢路見取絵図』には橋姫社とみえる。

そこから右に階段を登っていくと津長神社にたどり着く。倭姫命世紀には「其の御船泊まりましましし処を津長の原と名づけたまひき。そこに津長社定めたまひき(原漢文)。」とある。津長神社の前にも石の囲いがあった。ここは南西(235度)向きに建てられている。『伊勢路見取絵図』には津長社とみえる。

 

もう一度饗土橋姫神社の前を通り、今度は左に行き、階段を登ると林崎文庫に隣接して大水神社がある。ここは南(196度)向きに立っていた。後ろにある大楠が印象的である。『伊勢路見取絵図』には大水社とみえる。