銚子川・二ノ俣線





二ノ俣橋

2020.6.20 二ノ俣橋 Team TAC、kzo


銚子川第二発電所を越えて軌道の遺構で最初に現れるのがこれ。
白倉林道から良く見えるのですが、林道から橋に行く道が無く、渡る事はできません。
今回エキスパート隊の支援を受け、ロープを使って降りてみました。



初めて見てから18年、やっと橋に立つ事ができました。
谷底には釣り師の姿が。どこから来るんだ!?
橋には「二俣橋」の名前が遺っていました。



左岸の崩れそうな石垣が気になりますが、
荷重はしっかりしたコンクリ橋脚で支えられています。



…あれ?橋の裏に木柱が見える?
型枠が残っているのでしょうか?
もしかして、梁以外は木の床!?


二ノ俣線

2012.11.9 二ノ俣線 小谷小屋谷〜インクライン〜二ノ俣索道下 管理人さん、内野さん、kzo
2013.1.11 二ノ俣線 小谷小屋谷〜インクライン Shipsマスター、野崎さん、kzo
2020.6.20 二ノ俣線 小谷小屋谷〜インクライン Team TAC、kzo




相賀線から銚子川不動谷沿いに延長する、昭和26年に全通した路線です。
現在も白倉林道から確認できる、二ノ俣橋と絶壁をくり抜いた路盤が特徴的です。



小谷小屋谷出合からスタートします。
河原から少し登ったところに路盤が残っています。



比較的訪れる人が多いのでしょう。
歩きやすい道が続きます。



橋もコンクリート桁です。
ちょっと高度感あるので、慎重に足を進めます。



視界が広がって、谷を見下ろせます。
散策路のようです。



高速道路が続きます。
鉄板で覆われた枕木が残っています。



路盤が広がって、何か残っています。
内野さんによると、飯場があったとの事。



そのすぐ向こうに隧道が残っていました。
そのまま中を通れそう。



隧道を抜けると、土手になっていました。
石垣が綺麗に残っています。



高速道路が終わり、路盤が崩れて河原に下ります。
河原にはレールが落ちていました。



河原から戻り、少しでインクライン下に到着です。
路盤が広がり、トコッコが並べられるようになっています。
向こうにインクラインの坂が見えています。



【2020/6/20】 今日は銚子川橋が通行止で延々林道歩き。
インクラ下まで行けましたがヒルが多い!
河原で車輪を見つけ、路盤に救出。
当時の最新型、コロ軸受です。転動注意!



綺麗に残っているので斜面を登れますが、
山側に九十九折れの道も残っています。



70m程登り、インクライン上に到着。
ここに来たトロッコは連結器にワイヤを付け、
そのままレールが繋がったインクラインを下したそうです。
更に終点を目指します。



投光器が落ちていました。
ちょっと最近の物みたいですね。


程なく、索道下に到着。
内野さんは約50年ぶりの再訪。



アンカー部分の柱を支えていた部品。
中の柱は朽ちて無くなっています。



索道上方面には鉄塔がちらっと見えました。



旧二ノ俣支線

2016.12.24 旧二ノ俣支線 旧二ノ俣索道上〜約500m kzo


昭和26年に開通し、3年程使用された路線です。
白倉林道から見える、魅力的な光景がインターネット上にいくつか出ていますので、
実際に行ってみました。
V字谷を対岸へ渡り、高度感ある絶壁を巻く事になります。要体力、要注意!



久しぶりの白倉林道。今日は光谷林道分岐あたりで工事中。
邪魔しないようにゲート前へ駐車し、歩いていきます。
しばらくで銚子川対岸に、今回のハイライト部分が見えました。
あそこまで行けるでしょうか?



谷底で対岸に渡ります。
雨の後で水量多く、膝上まで浸かりました。滑りやすいし、
落ちたらタダじゃ済まないし、文字通りヒヤヒヤです。
なんとか対岸に移動すると上流すぐに索道の跡がありました。
軌道跡はもっと上のはず。ダム関連のものでしょうか?



すぐ近くに、細い電柱?も落ちて朽ちていました。
碍子が付いています。



登れそうな場所を探して登っていきます。
10分程で石垣が見えてきました。やっぱりあったね。
先に上流方向へ向かおうとしたのですが、露骨に大変そう。
まずスタート地点を探しに、下流方向へ向かいます。



やっぱり索道と違い、軌道は見つけやすい追いやすい。
大きな抜けも無く、索道上部部分と思われる地点に到着。
展望は全く無し。



櫓の基礎は、川側が崩れて半分無くなっています。
わざと?



川側のその他の部分は、石垣が綺麗に組んでありました。
奥のアンカー部分は川にせり出しています。



アンカー部分も石垣でした。
半分埋め込まれた柱が残っています。
アンカーじゃなくて、アンカーワイヤーの向きを下に変える柱の基礎なのかも。



その他、特に何も発見できませんでしたが、
最近まで電柱が建っていたようです。
電柱の部品が落ちていました。



上流方向へ出発します。
一瞬単線の幅員になりますがすぐに5m程の広さになります。
どこのスタート地点でも見る、トロッコ置き場なんでしょう。
30m程続きます。



林の向こうに、光谷が見えました。
恐ろしい角度で段々に巨石が重なっています。



年月が経って太くなった杉をかわしながら進みます。
川上側は綺麗に石垣が残っていますが、
川下側はでっかい岩が乗っています。



川上側に移動。
石垣が綺麗です・・・が、この先すぐでまた橋になっています。



最初の地点まで戻ってきました。
川下側は綺麗に残っていますが、
川上側は無くなって岩盤が露出しています。
もうちょいで登れそうですが、無理は禁物。



どこかに登れる所があると信じて、
下から巻いていきます。
石垣が大きく綺麗に組んでありますが、
路盤がどんどん高くなっていく。。。



下から巻くのも歩ける場所がなくなってきて大変。
弱点を見つけて何とか路盤までよじ登っていきます。
もうすぐ路盤という所で斜面(壁)にレールが引っかかっていました。



登るのはいいけど、帰りが大変そう。
何とか石垣までよじ登りました。



さっき登れなかった所へ来れました。
橋台は一部コンクリートが使われています。



二ノ俣線で見たような岩盤路盤です。
・・・が、こちらの方が脆いのでしょうか。
トレースに難儀してます。



切通しがありました。
この先も歩きやすい道が続きますように。



あうー!路盤が無くなっていく・・・
高度感もあり、このまま直進は無理。
下からの巻きも谷底が廊下になってて無理・・・
上から巻くか?こんな絶壁だらけの場所で上から巻けるのか?
・・・戻ろうか、散々悩んで上から巻いてみる事にしました。
ほんと絶壁なので慎重に進みます。



まさかの大巻きをして、何とか抜けてる所へ来れました。
しかし戻れるかな〜。。。
大きく抜けていて、路盤跡は全く無くなって岩が転がっています。
木も大きく成長して、普通の斜面になりつつあります。



何か人工物があります。
コンクリートの上に細い木が乗っていますが、何でしょう?
偶然土砂に埋もれなかったのか、後年作られたものなのか。。。



抜け地帯が終わり、路盤が見えてきました。
・・・が、またしても2m程の岩登りが必要になっています。
ここを上らないとそろそろハイライトの所を逃してしまう。
逡巡しましたが諦めて、再び下から巻く事に。



どんどん高低差が広がり、路盤は岩壁の上に行ってしまう。
やっぱりそろそろハイライト部分のようです。
20m程上に例の一本橋が見えています。



よく見るとサルが路盤から顔を出しています。
何か食べているようです。
うわ〜石投げられたら致命傷になりそう。



こうやってズームで見ると一本橋が近いですが・・・



ズームを引くと絶望的になります。
泣く泣く下から巻いていきます。



川が近づいてきましたが、川沿いには杣道があったようです。
分岐らしい場所から、登っていくハシゴらしい跡がありました。
もしかしたら路盤に連れていってくれるかも。



道はすぐに判別不能になりましたが、よじ登っていくと、
路盤まで登れました。ヒントが無かったら無理。



一本橋の方へ歩いていきますが、
幅員がすぐに狭くなって、
どんどん高度感が増していきます。
無理無理〜!!
クリスマスイブですが、美味しい所は近づけず、
しょっぱい思いばかりさせられます。



一本橋を諦め、終点を目指します…が、
すぐで路盤を見失います。
斜面は絶壁でなくなりますが、抜けたのか?
高度を保ちトラバースしますが一向に路盤が出てきません。
小さい沢のところで、トレースを打ち切りました。



石垣を積み岩盤をくりぬき、
最初から3年程の使用のつもりだったのでしょうか。
今回のトレースと一緒で「もうムリ」だったのでしょうか。



第2二ノ俣線・新二ノ俣索道

2010.5.13 第2二ノ俣線 林道歩き kzo
2012.11.9 第2二ノ俣線 新二ノ俣索道上 管理人さん、内野さん、kzo




昭和30年頃の路線です。現在は白倉林道に飲み込まれ、遺構は殆ど無くなっています。
林道の状況は別レポートにして、一部残っているトロッコ・索道関連の物件のみのレポートです。



白倉林道付近に索道駅があるはず、との事で探していると、
林道沿いに何ヶ所か索道の基礎が確認できますが、どれも小さい…
あやしい地点を発見。奥に入っていくと。。。



大きな索道の遺構がありました。
位置も辻褄が合い、恐らくここが新二ノ俣索道の遺構だと思われます。



林道から飛び出た絶壁上に建てられています。
基礎のコンクリートも大規模。



索道下方面を望みますが、下からは見えた鉄柱が
こちらからは見えません。
規模からしてここで間違いないと思うけどな〜



内野さんによると、隧道の近くだった、との事で
ここは辻褄が合いませんが、切通しがあるので、これが昔は隧道だったのかも。



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