北山索道
|
尾鷲から西へ延びる18.8Kmの長距離索道である北山索道 管理人さまから情報をいただき、この区間にも行ってみました。 まさか各所で切り通しがあるとは思いませんでした。 両端駅は比較的アクセスが楽ですが、他の駅は到達困難な所ばかり・・・ でも機会をみていつかチャレンジしたいと思います! |
河合「さくどば」 |
以前、上北山村の方に「さくどば」の場所を 案内していただく機会を得ましたが、遺構らしきものは残念ながら発見できず。 |
風折谷 |
色々あってここ半年程山から離れていましたが、 復活(?)の良いきっかけをいただきました。 索道駅は見つけにくいですが、ピンポイントで情報をいただきました。 恐らくこの精度なら見つかるはず。 久しぶりに復活した国道425号で上北山へ向かいます。 林道橡谷西ノ谷線の東屋手前よりスタートします。 ちょうど看板の作業をされている方がいたので挨拶しましたが、 明日ヘリコプター来るんちゃうやろな〜、と心配させてしまいました。 ちょっと軽装だったかな。。。 防獣ネット沿いに小さい尾根を降りていきます。 途中900m付近が不明瞭ですが尾根の北側に明瞭ではないが 道がありました。テープ類は一切なし。南側は立っていて危険。 どんどん降りていくと細いワイヤがありました。 目的地までまだ少しあるし、当時のものかどうかは不明。 北側は細い木ばかりで以前に伐採があった様子。 尾根は獣道のような道が薄〜くありますが、 この辺りは尾根を巻く道が明瞭です。当時のものか? 傾斜が緩み、目的地付近まで来た模様。 平らですが、人工物がありません・・・あれ〜? 周囲は酒瓶や陶器が散乱してると思うんですが。。。 とキョロキョロすると、 尾根の南側が一直線に溝状に切れ落ちていて、 対岸にワイヤがありました。 切り通しになっていて、駅はこの下のようです。 切り通しの下は風折駅でした。 10m×20m程の平らな部分に残骸が残っていました。 下部が石、上部がレンガの塔が1つありますが、なんでしょう? 塔の向こう(北側)は石垣でした。 降りて塔と石垣を下から見上げます。 もう一度石垣を登り、遺構を反時計まわりに見てみます。 崩れたコンクリートの塊。 何かの・・・台? エンジンや歯車、プーリー類は見つけられませんでした。 「I I」の形のコンクリート基礎。 向こう(西側)は河合方面。 反対の尾鷲方面の切り通し。 登ってみます。 切り通しの南側には 辛うじて残っている木枠にワイヤーが架かっていました。 ワイヤーは2.5センチ位の太さ。 この切り通しの中を丸太を積んだ搬器が通ってたんですね・・・ 駅の近くにも防獣ネットが施工されていたりして、現在も人が訪れているようです。 |
平谷 |
今日は久しぶりに予定無し天気良し! もう今日しか無いと、ご無沙汰の東ノ川へ。 険路をバイクで進んでいると、 ちょうど今日のスタート地点で奈良県道228号東川河合線は終了していました。 うそ〜薬師堂まで行けへんやん!これ、復活の可能性はあるのか…!? この赤い吊り橋も写真左側アンカーが風前の灯状態。 先に尾古谷駅に行った方が良いのか?? 平谷駅行きの用意しかしてこなかったので、 吊り橋手前から入山します。最初は判りにくいですが、 すぐで明瞭な踏み跡が出てきます。 歩き始めて20分程でもう到着。河合、何枚田に次ぐ立地の良さ! 大きな台地になっています。枝や落ち葉で良く判らないですが、ここが平谷駅のはず。 …うわ〜ここも綺麗に片付けられているのか? ここも他の駅と同様、切通しがあります。 …場所は間違い無い様ですが、ワイヤーやプーリーは無し。 切通しを登ってみます。 最初は明瞭でしたが、切通しが終わると徐々に不明瞭になっていきます。 軌道跡じゃないからね。ワイヤーが高くなっていって、当時から不明瞭なのかも。 駅跡に引き返します。 小さな碍子やレンガは落ちていますが、何も無い… …とウロウロしていると、台地の中央付近に穴があるのに気づきました。 写真中央ですが、わかります? 穴の中に、ウィンチがある! アンカーの巻き上げ機でしょうか。 間違いなく北山索道のものでしょう。 状況証拠だけで帰ると思ってたけど、良かった〜! 何でこれだけ残してある?? よく見ると、右隣にも穴の様な窪みがあります。 この駅で角度を変えていたので、アンカーは2つある? それにしても左の穴は誰かが掘ったのかと思うほど綺麗に残っています。 不自然でしょ?誰か掃除したんじゃない?? |
古和谷 |
風折谷と共に中間動力駅である古和谷駅を目指します。 今回は既に詳細なレポート(「いにしへの峠道」)がネット上にありますので、 こちらを参考にさせていただきました。 ウツギの花が綺麗な橡山林道でゲートまで車を進めます。 天気がかなりビミョーですが、激減した貴重な山行きチャンスを逃すわけにはいきません。 又口辻より又口道に入ります。 かなり荒れた道にびっくりしながら進みます。 いざとなったら尾根に上がる算段で進みます。 以前はかなりのヤブ漕ぎだったと思われますが、 今回ほとんど全滅していました。何か変化があったのでしょうか…? この道もかつては綺麗に整備されていたようです。 岩盤を削ったり、石垣が組まれているのが残っています。 脆い部分や土が流出して、難易度が上がっています。 一部の植林帯がきれいに整備されていました。 この区間は歩きやすい!でもどうやってここへ来たんでしょうか? 森や道の状態はすぐ元通り。 かなり古い赤テープが巻いてありました。 苦戦しながらどんどん進み、竜辻からP1112へ繋がる尾根に出ました。 尾根には「山」と書かれた杭がたくさんありますが、これは他にも字が彫られています。 山字?古和谷官林…?でしょうか?途中で折れています。 情報の通り、尾根の東(古和谷・写真左)側は自然林、 西(柳ノ谷・写真右)側は植林です。 どうやらここまでは間違ってないみたい。 程なく尾根にワイヤーが横切っていました。恐らく今日の目標物のようです。 柳ノ谷側より尾根に上って来たワイヤーが、 古和谷へ降りていっています。 近くにはプーリーが落ちていました。 支柱があったのでしょう。 ワイヤーを追っていくと、搬器が落ちていました。 近くには木の束(当時のもの?)とプーリーがありました。 記録写真や尾鷲市中央公民館にあったものと同じ形です。 木の束付きで回収されていない、クリップと残置ワイヤーも接続していないという事は、 ワイヤーから外れてしまったものでしょうか? このままワイヤーを追って谷へ降りるか、 尾根付近に留まるか迷いましたが、もうしばらく高度を落とさず谷を巻いて進みます。 谷中は傾斜が出てきてちょっと無理っぽい。 しばらくでまた別の支柱跡がありました。プーリーとワイヤー、支柱の残骸があります。 更に付近をウロウロすると、風折谷にもあった、切り通しがありました。 不自然な地形とワイヤーが中を通っている事で判断しました。 …ということは、この下が古和谷駅か? 切り通しを降りきったところに、大きなプーリーが残っていました。 木枠もよく残っています。 プーリーは縦に2つ並んでいたのですね。 切り通し側から見てみると、真正面に古和谷−平谷間のプーリー、 その向こう、角度が変わった位置に尾鷲−古和谷間のプーリーが設置されています。 それぞれのプーリーは連絡できる様に近くに設置されています。 セットされた状態がわかるブレーキドラム?と、 軸を分解したままの太いドラム?が残っています。 原動機や波板、窓などの建屋部材は見当たりませんでしたが、 分解した発電機?が1個ありました。 その他、谷の対岸にも台地がありましたが、レンガや瓶が 少し散らばっているだけで、風呂やおくどの跡は無し。 何か建っていたのか、何があったのかは不明でした。 |
もどる |