<1>
明日から再び、護衛艦艦長として3ケ月の宇宙勤務が始まる。
今日は定時で帰る予定だったが、機関部のチェックに若干ミスがあった為、最終チェックに立ち会っていたら、家へ着いたのが8時半を回る頃になってしまった。
・・・ったく・・・俺の身にもなれっていうんだっ・・・悪態もつきたくなる。
最終チェック中、機関部の連中が俺の顔色をうかがうような態度をとっていたのは・・・考えていたことが顔に出ていたのかもしれない。
俺は明日から3ヶ月間も、雪なし≠フ苦しい生活を送らなくてはいけないんだから、今日は是が非でも早く帰りたかった。
出航前の夜は、二人で早い時間から愛し合う事にしている。いつともなく、そんな『決まり事』のようなものが、俺と雪の間には出来ていた。
多分雪も・・・今日は俺が早く帰ってくると期待して待っていただろうな。
そう思いながら、「ただいま」と玄関を開けると、部屋の奥から雪が出てきて「おかえりなさい、進さん。今日は遅かったのね」と、少し拗ねた恨めしそうな顔をして俺を迎えた。
いつもより愛し合う時間が短くなる・・・そう思っているのか?雪。
・・・・心配するな。俺は一晩くらいの徹夜なんて、なんともないんだから。
実際、そのくらいの体力がなきゃ、戦闘班長なんてやっていられないし。
「遅くなってごめん」と言って雪の体を抱き寄せ、唇を合わせた。
・・・大丈夫だよ・・・今夜は息もつけないほど思いっきり愛してやるよ、雪。
そんな気持ちを伝えたくて、普段なら挨拶程度のキスで済ませるのだが、強く抱きしめて舌を雪の口の中に滑り込ませた。
「ん・・・・」
帰宅早々の熱いキスに戸惑う仕草を見せた雪だったが、俺の気持ちが通じたのか、俺の舌の動きに合わせて積極的に舌を絡めてきた。
料理の味見でもしていたのかな?雪の口の中は、少しそんな味がする。
暫くして唇を離すと、雪は少し紅潮した顔をしていた。
耳元で「今夜は寝かさないから、覚悟しとけよ」と囁くと「ん・・・・バカ」と言って俺の胸を軽く叩いて、ダイニングへ向かった。
出航前の夜・・・まんざらでもない夜が迎えられそうだな。
俺は自然とニヤリとした顔になって、雪の後をついて、ダイニングへ向かった。
「食事にする?それとも先にシャワーを浴びてくる?」
「食事にするよ。腹減った・・・・それに風呂は・・・今夜は雪と一緒に入りたい」
「え?・・・イヤよ」
少し困惑の表情をみせる。
「何で」
「・・だってぇ・・」
雪は小さな声でそう言いながら、頬を赤らめる。
「帰りが遅くなったから、時間がもったいないだろう?・・・雪はそう思わない?」
「それは・・そう・・だけど・・」
雪は答えにつまりながら顔を真っ赤にしたが、それは“OK”の意味だって、俺にはわかっていた。
雪も俺との時間を大切にしたいんだよな?・・・そうだろう?
「じゃ、着替えてくる」
「すぐ用意するわ」
着替える為に部屋へ向かった俺は、帰宅時に防衛軍の廊下で偶然出くわした南部との会話を思い出していた。
『今、帰りですか?お疲れ様です』と話しかけてきたので、初めは当り障りの無い話をしていたが、段々と女の話になって、果ては俺と雪の夜の営みにまで話が及んできた。
『古代さん、いつも同じ愛し方じゃ、女性は飽きちゃいますよ。たまには雰囲気も変えてみないと。
それに、明日からまた3ヶ月間の宇宙勤務なんでしょう?今夜はしっかり、雪さんのハートを捕まえておかないと愛想尽かされますよ?・・・』
『余計なお世話だよ』俺は、はき捨てるように言った。
『まぁ、そりゃぁそうなんですが・・・イイコト教えましょうか?女性の体って、アルコールが入ると“感度”が上がって・・・いや“感度”だけじゃなくて、“心のガード”も・・・あ〜、俺がこんなこと言わなくても古代さん、勿論ご存知・・・ですよねぇ?』
南部が、そんなことはもう経験済みだろうと言いたげな顔を俺に向けたので、“こんな所で言う事か?”と思いながら、これ以上コイツに係わっていると、ろくな事がなさそうだったし、帰宅時間が遅れて雪に責められることはわかっていたから、「うるせぇーよ、じゃあな」と軽く手を振ってその場を立ち去った。
同じ愛し方じゃ飽きる・・・か。南部の言葉が頭をよぎる。
俺とのSEX、雪は満足しているんだろうか?
そんなこと聞いたこともなかった、というか・・始まると無我夢中だからなぁ・・・・。
・・・・アルコールと変わった雰囲気、ねぇ・・・どうするか。
考えてから、俺は少し案が浮かんでニヤリとした。
ま、やってみるか、ははは。
<2>
二人で食事を済ませ、食後のコーヒーを飲み終えると、雪は片付けをする為に、キッチンへ向かった。
俺はソファーに座りTVをつけたが、画面から流れる音が雑音にしか聞こえず、目は焦点が定まらない状態で宙をさ迷っていた。
俺の頭の中は、“TVを見ること”より“これから始まる雪とのこと”で一杯だからだ。
南部に勧められた通り、「今夜はワインでも飲みながら、食べよう」と言って、二人でワインを飲んだ。
雪が飲み干した空のワイングラスに、何度となく俺がワインを注ぐと、「どうしたの?今日は」と言いながらも、嬉しそうな様子だった。
帰宅が遅れた罪滅ぼしだと思ったのだろうか?
さすがの俺も「酔った雪が抱きたいんだ、だからもっと飲めよ」なんて本音は言えない。
雪は俺の思惑通り少し酔ったようだ。
後は俺の本能の赴くまま、雪を・・・思う存分愛してやろう・・次に会う時まで俺のことを忘れないように・・・
片付け、早くしろよ、雪。心の中で呟く。
暫くすると、片付けを終えた雪がキッチンから出てきて、俺の横に座った。
「ふう、やっと片付いたわ」
ワインが効いて来たのか、少しけだるそうだ。
「終わるの、待ってたよ」
俺はいきなり雪をソファーに押し倒すとキスをしながら、手は性急にブラウスのボタンを上から3つくらいはずし、ブラジャーの中へ手を滑り込ませた。
初めは小さかった乳頭も、2〜3度指で転がすだけで、あっという間に大きくなる。
舌を雪の口の中へ滑りこませ、激しくむさぼるように口の中を動き回った。
右手は奔放に雪の乳房を弄ぶ。俺自身も固くそそり勃っているので、そこがジーンズに圧迫されて痛い。
雪の乳房を愛撫しながら、反対の手でジーンズのボタンをはずし、ファスナーを下げて、俺自身を開放してやる。
唇を離し、雪の耳元で「なぁ、今日は“いつもと違うやり方”しないか?」と囁く。
「“いつもと違う”・・・って、何?」
「俺に任せて。雪は・・・感じてくれればいいんだ」
「・・・・変な事するの?いやよ」
「変な事なんかしないよ。ただ、理性を忘れて愛し合いたい。雪を強く感じたいんだ」
雪は答えに戸惑っている。
「明日からまた3ヶ月間、会えないんだ・・・いいだろ?雪」
そうだよ、暫く雪なし≠フ生活なんだよ、俺。雪だって明日から俺なし≠セろう。
その思いが通じたのか、俺の目をじっと見て雪がコクンと頷いて返事をした。
「・・・・うん」
少し恥らいながらも俺の言葉に応じたので、そっと抱き上げ、ダイニングテーブルに連れて行き、テーブルの端に雪を座らせた。
「どうするの?こんな所に座らせて・・・」
「ここで雪の服を脱がせて・・・一緒に風呂に入る」
雪の腰を少し持ち上げるようにしてスカートを捲くり上げ、パンティーとストッキングをゆっくり脱がせた。
茂みは捲くり上げられたスカートの端で少し隠れているものの、雪の下半身だけが露になる。
だらりと伸びた雪の両足を、膝の裏を持ち上げて、テーブルの上に上げて膝を立たせる。
開いた足の角度は狭いが、俺の前にはいい眺めが広がる。だが、まだ十分じゃない。
「足・・・もっと開いて」
「・・・ここで?」
雪は少し恥ずかしそうだ。
「そう、早く」
「・・・うん」
酔いが回ってきたせいか、比較的素直に応じる・・・・飲ませて正解・・だったな。
この時だけは、南部の言葉に感謝した。一瞬だけだがな。
雪が両足を左右に大きく開いたので、秘めた部分が露になる。そこはすでに艶やかに濡れていた。
俺は俺の顔が雪の下半身と同じ高さになるように、床に膝をついた。
わざと少し間をあけてそこを見つめてから、スカートをさらに腰まで捲り上げて、雪のお尻を両手で支え、顔を近づけて、クリトリスを舌でつついた。
「はぁん・・」
舌でヒダを押しひらき、中心、クリトリスを少しずつ、ついばむ様に、数回這わせる。
「や・・・ああ」
雪の秘めた部分から流れ出した愛液を、ふき取るように舐め上げてから顔を上げると、雪は瞳を閉じ、両手をテーブルについて身体を支え、のけぞるような格好で悶えた顔をしている。
俺が立ち上がって、雪の髪の毛に指をそっと絡ませると、薄目を開けて、もう終わりなの?という顔で俺を見た。
物足りないんだろう?分かってるよ。
「本番はこれからだよ・・・」
テーブルの上に立たせた両足を下ろしながら、待ってて、というように軽くキスをする。
俺は雪のブラウスのボタンを一つ一つ丁寧にはずしていく。
雪はボーっとした表情で、されるが儘になっている。それが妙にかわいい。
俺は時折、雪の体のあちこちを愛撫しながら、雪の服を一枚一枚ゆっくりと脱がせた。
ほんの少し指が乳房にかするだけでも、雪の口からはかすかな喘ぎ声が漏れる。
酔っているせいか、いつもより“感度”がいい。
最後の一枚を脱がせ終わると、『ダイニングテーブルに裸で腰掛ける雪』の姿がそこにある・・・
俺もジーンズのファスナーを下げているので、俺自身がトランクスの布と一緒にはみ出した状態だ。
何となく淫らな雰囲気に、俺自身はさらに固くなる。
少し身をかがめるようにして唇を合わせる。今度は雪が自分から口を開けて俺の舌を誘った。
誘われるが儘、舌を滑り込ませて、手は乳房を揉みしだきながら、時折指先で固くなった乳頭を摘んでやる。
雰囲気だけでかなり酔ったのか、雪は俺のシャツのボタンをはずしに掛かろうとした。
唇を離し耳元で「バスタブにお湯を入れてくるから、ちょっと待ってて」と囁くと、雪は俺の首に腕を回して、「いや・・・このまま・・・して」と切ない声で訴え、首筋に唇を這わせてきた。
俺は雪の右手を優しく掴んで首から離すと、「すぐに戻ってくるから」と言って、その手を雪の秘めた部分へ導いた。
「・・・・ちょっと自分でしてて」
雪の手に自分の手を合わせてクリトリスを刺激させながら囁いた。
「自分でなんて・・・イヤ」
「たまには・・・やってみろよ・・・・自分の感じる所、知ってるだろ?」
「・・・うん、でも・・・」
「バブルバスにするから、すぐに戻るよ」
軽くキスをすると、俺は急いでバスルームへ向かった。
<3>
バスタブにバスジェルを入れ、勢い良くお湯を出す。
みるみる泡がバスタブの中に広がっていく。
俺は泡が一杯になるまでの間に脱衣所へ行って、自分の着ている服を全部脱ぎ捨てた。
俺自身はほぼ直角に固くそそり勃っている。
脱衣所からバスルームを覗くと、バスタブは泡で一杯になっていた。
もう、いいな。
バスルームに入ってお湯を止めると、裸のまま、急いで雪の待つダイニングへ向かった。
雪は手を膝の上に置き、所在無い様子でテーブルに腰掛けていた。
やっぱり自分でするのは嫌か。心の中で苦笑が生じると共に、逆に満足する気持ちも広がる。
俺にして欲しいんだよな、雪。
「お待たせ」とキスをすると俺は裸の雪を抱き上げて、バスルームへ向かった。
<4>
「まずはシャワーで体を流そうか」
「うん」
俺はシャワーノズルを手に取り、お湯の温度を確かめてから、雪の体を上から順に、手でなぞる様に洗いながら丁寧に流し始めた。
秘めた部分に到達すると、愛液を流すために、指でヒダを開いて、シャワーノズルを少し上向きにして、直接そこにお湯がかかるようにする。
微かな喘ぎ声を出して、俺の肩に掴まる。
雪の足先まで丁寧に流し終えると、「今度は私が・・・」と言って、俺の手からシャワーノズルを取った。
雪も俺の体を丁寧に流してくれる。
首から、肩、胸、背中と上から順番に雪の白い柔らかい手が俺の体を這う。
俺自身を少し握るようにして、そっと下から上へと手を滑らせる。
柔らかな雪の手の動きに、俺は思わず「う・・・」と、声を漏らした。たまらない・・・
そうして、お互いに身体を流し合うと、俺は雪からシャワーノズルを受け取り、お湯を止め、壁に戻した。
雪を抱き上げ、泡でいっぱいになっているバスタブに静かに入る。
バスタブ一杯に広がった泡が、二人の体を優しく包む。
俺は雪を膝の上に座らせ、背中からそっと抱きしめた。
「進さん・・・」
「雪・・・・このまま体を洗ってあげるよ」
「うん」
俺は俺の手に雪の体の感触を覚えこませるように、優しくゆっくりと、首筋から、肩、背中を洗った。それから両手を後から前へ移動させ、ふたつの膨らみを下から持ち上げるようにやんわりと握った。
雪は時折、微かな喘ぎ声を出しながら、すでに息を荒げている。
胸は特に丁寧にゆっくりと・・・・・。まるで傷み易い果物を大切に扱うように手を這わせ、親指と人差し指で、雪の乳頭を摘んでクリクリと愛撫したりする。
「ああん・・・・」
雪の身が仰け反るように俺に強くもたれかかってくるので、雪がバスタブの泡の中に沈んでしまわないように肘で体を支えた。
雪の体の“感度”がかなり上がってるな。思わずほくそえむ。
雪を洗っているのか、愛撫しているのか区別がつかなくなって、俺は思いのままに雪の柔らかな胸を手で味わった。
「あ・・・・・進・・・さ・・・ん」
雪は悶えながら、俺の右手をそっと自分の秘めた部分に導いた。
腰から下は、お湯に入っているものの、秘めた部分に指を伸ばすと、そこはねっとりとした雪の愛液で包まれていた。
「こっちも・・・して欲しい?」
一旦触れた秘めた部分から指を離して、じらすように雪の反応を待った。
「・・・お願い・・・意地悪しないで」
「意地悪なんかしてないよ。・・・して欲しい?・・・して欲しくない?」
雪の耳元でそう囁いてから、慌しく耳朶を噛んで舐める。
いつもの俺なら、雪のして欲しいことは何も言わなくても率先してやるんだが、今日は違う。
答えるまでは、俺がしないと分かると、
「・・・して・・欲しい・・」
雪は俺の愛撫に身をよじりながら、恥ずかしそうな小さな声で訴え、俺の右手を再び秘めた部分に持っていく。
「いいよ・・ここ?」
俺はちょっと強くクリトリスを上下に擦った。その瞬間、バスタブの中で雪の体がビクンと波打つ。
いつもとは違うその反応に嬉しくなり、空いている手で乳房を掴み、右手はそのまま秘めた部分を攻めた。
「あああ・・・・!」
たまらない、という感じで雪が身をよじる。
「雪・・・愛してる・・・」
「私・・・も・・・あああ」
「俺がいない間・・・浮気するなよ」
「あ・・・ん・・・しないわ・・・あなたしか・・・いない。分かっているくせに・・・」
雪は顔を俺の方に向けて唇を求めてきた。
音がするほどの激しいキスを交わしながら、俺の手は乳房と秘めた部分を休みなく動き続ける。
俺は急に雪の秘めた部分を味わいたくなった。
「一度、体を流そうか・・・」
「・・う・・ん・・」
雪を見ると、顔はすっかり紅潮し、目はトロンとして、肩で息をしている。体重は全て俺に預けている状態だ。
雪の体を支えるように持ち上げ、一緒に立ち上がってバスタブから出た。
バスタブから上がると、俺はもう一度シャワーノズルを手にとって、雪と自分の体についた泡をサッと流した。
シャワーノズルを再び壁に戻し、俺は雪の前に膝をついて、中腰になり、雪の両足を持った。
「足・・・開いて・・・」
「え?・・・このまま?」
「そう」
「や・・・恥ずかしい」
「いいから」
俺は半ば強引に雪の足を開かせて、雪の秘めた部分に舌を滑り込ませる。
「や・・・あ・・・」
雪は突き抜ける快感に体を支えきれずに、壁にもたれかかった。
バスルームの床は滑りやすいので、雪の体が滑って倒れないように、雪の両足から手を離し、腰を支えてやる。
雪の両足の間に自分の体を割り込ませるような格好で、顔を上げ、秘めた部分を攻める。
「ああん・・・あっ・・・・」
雪の甘美な愛液を味わいながら、むさぼるように、ヒダ、クリトリス、中心、を舌と唇を使って激しく愛撫を続ける。
「あ・・・もう・・だめ・・・イキそう・・・」
「イッてもいいよ」
雪の途切れ途切れの訴えに、少し口を離し、答える。
「でも・・・」
「イけよ・・・・ここだろ?」
再び口を近づけ、雪が一番感じる所を激しく舌で攻めた。
「ああん・・・イ・・・ク・・・!」
雪はビクンと身体を硬直させたかと思うと「あふ・・・・・ん」と脱力して、俺の肩に両手を付いた。
俺は雪の足の間から体を離しながら「イッた?」と聞くと、「うん・・・」と少し恥ずかしげに答えた。
雪は肩で息をしながら座りたそうにする。
俺はすっと立ち上がって雪を抱きしめ「休ませないよ」と後ろ向きにさせて腰を支え、背中を軽く押し、壁に手をつかせて、お尻を突き出した格好にさせる。
「あ・・・待って・・・」
「ダメ。今度は俺の番・・・・入れるよ?」
雪の返事も待たずに、俺は俺自身を雪の中へグイッと差し込んだ。
「ああ・・・!」
雪の喘ぎ声が一段と大きくなる。俺は後ろから力強く、繰り返し突き上げる。
パンパンパンパンという、俺のお腹と雪のお尻がぶつかる音がバスルームに反響する。
「あ・・あ・・あ・・あ・・」
「いいよ・・・雪・・・う・・・」
「私も・・・いい・・あ・・・」
暫くその体位で攻めてから、俺は一旦、俺自身を雪の中から出した。
雪は汗とシャワーで濡れて乱れた髪を掻き揚げるようにして、体を起こし俺の方に向き直る。
紅潮した雪の顔・・・目に焼き付けておこう。
俺はバスタブの縁に座ると『おいで』というように、両手を差し出た。
雪も俺との夜を何度も重ね、心得ているので、俺の両足をまたぐように中腰になると、俺自身を掴み、膝の上に座りながら再び挿入した。
「ん・・・」
雪の髪が再び乱れる。一番・・きれいな雪・・・かな。
雪が自分で腰を上下させて運動する。
俺の目の前で雪が腰を振る度揺れる乳房と、恍惚としたその表情から目が離せないでいた。
ハアハアとお互いの荒い息が、狭いバスルームの中でこだまするように響く。
俺はイキそうになるのを懸命に堪え「雪・・・ちょっと・・・待って・・・・」と雪の動きを制した。
「何?」という顔で乱れ髪の紅潮した雪が俺を見る。
俺は無言で雪のお尻を持ち上げながら、俺自身は雪の中に入ったまま立ち上がった。
ググッと俺自身はさらに雪の深い所まで到達する。
「ああ・・・・」
自分の体の上に雪のお尻を持ち上げる格好で抱き上げたまま、上下させる。
「・・・どう?・・・いい?」
「すごく・・・いい・・ああ・・あ」
「俺も・・・すごく・・・いいよ」
さらに激しく上下運動をすると、雪は叫び声に近い喘ぎ声を上げながら、腕が俺の背中を締め上げて、指が食い込む。激痛が走る。その痛みがなぜか嬉しい。
自然と雪の中も引き締まる。
・・・雪、そんなにきつく俺を締めたら・・・イッちまう。
「う・・・限界・・・イキそうだよ・・・雪・・・・いい?」
俺は、一旦、上下に動かす体の動きを弱めながら聞いた。
「ん・・・・あ、でも、今日は・・・・もしかしたら・・・・危険日・・・かも、しれない・・わ」
「いいよ」
「え?」
「赤ちゃん・・・出来ても・・・いい」
「そう・・・なの?」
「雪は・・・まだ・・いや?」
「ううん・・・出来たとしても・・・あなたとの子・・・だもの」
「このまま、中に出したい」
「・・・いいわ・・・」
その答えに安心して、俺は目一杯激しく雪を下から何度も突き上げた。
「ああああ・・・・・」
「うう・・・・・・・」
ドクンと俺自身が大きな脈を打つ。
がくっと力が抜けて、俺は雪と繋がったままバスタブの縁まで歩くと、そのままそこに腰掛けた。
まだ少し、俺自身は静かに脈を打ち続けている。
雪に軽くキスをして、「良かった?」と聞いた。
「うん、すごく良かった・・・初めてしたわね・・・立ったまま、なんて」
「ああ、こういう体位もあるって知っていたけど・・・・思っていたより、ずっと良かった・・癖になりそうだな」
「うふん」
雪の顔がほころぶ。俺自身も落ち着いたようだ。
俺は雪の体を持ち上げて、俺自身を抜き出すと、雪を立たせて、自分も立ち上がった。
「あ・・」という声を出して雪が自分の足元に目をやるので、俺もそこに目をやると、雪の秘めた部分から、俺がさっき放出した白い液が足を伝って流れ出していた。
雪はポッと顔を赤らめる。
「体、もう一度流さなきゃな」
「・・・そうね」
俺達は顔を見合わせてクスっと笑った。
シャワーで再び体を綺麗に流し終え、二人でバスルームを出て、簡単に体を拭くと、バスローブを羽織った。
「喉が渇いたわ」
「スポーツドリンクでも飲もう」
「そうね」
二人でキッチンへ向かった。
<5>
雪は大きめのグラスを二つ出して、冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出すと、グラスに注いで俺に差し出した。
「サンキュ」
と答えると、ニコリと笑って、今度は自分のグラスにもスポーツドリンクを注ぎ、それを一気に飲み干した。
「激しい運動の後は、喉が渇くよな」
「いやぁね、もう」
雪は照れ笑いする。
「おかわりは?」
「俺はもういいよ。雪は?」
「もういい」
「じゃあ、今度はベッドルームへ行こうか」
「明日に備えて眠るの?」
雪が少し首を傾げて悪戯っぽく笑いながら言う。
「まだ宵の口だろう?・・・・それにインターバルは5分で充分」
「早いのね」と雪がクスっと笑う。
「今夜は寝かさないって言ったろ?」
後ろからふわっと甘えるように雪を抱きしめる。
雪はそんな俺の腕にそっと手を沿えた。
「本当に?」
「試してみる?」
「・・・・・そうね」
俺は雪の肩を抱いてベッドルームへと向かっていった。
FIN