空力 |
空力[くうりき]{aerodynamics} (空気力学の略)
読んで字の如く、空気の力。即ち、走行中の前方からの風の力を利用すること。
例えば、飛行機の翼と同じ原理のものを上下逆さまに取り付けることによって、路面に車体を押しつける力(ダウンフォース)を発生させたりする。また、空気抵抗全般について言う場合もある。
F1の空力は、空気の圧力差を用いてダウンフォースを得て、重量を増加させずに垂直抗力を増大させ、グリップ力を大きくすることを目的としている。もちろんその際、スピードを落とす原因となる空気抵抗は極力小さくしたい。
空気は一般に、濃ければ圧力が高くなり、薄ければ圧力が低くなる。また、流速が遅ければ側面に対する圧力は高くなり、速ければ側面に対して圧力が低くなる。F1の空力は、主に流速差を用いていて、例えば、ウィングの下面を、上面より長くする(下が膨らんだような形状にする)ことによって、下面の空気を上面より速く流し、その圧力差をダウンフォースとして利用している。
空気は物に沿って流れようとするが、空気には粘性があり、物があまり急激に変化していると沿いきれずに「剥離」を起こす。剥離を起こすと、その付近で急激な圧力差が生まれ、そこに対して不規則に空気が流れ込むことで、渦気流を起こす(一般にカルマン渦と呼ばれる)。この減少が発生すると、極端に空気抵抗が大きくなってしまうため、できるだけ剥離が発生しないようにデザインすることになる。
また、ウィングの両端では「翼端流」と呼ばれる渦気流が発生し、これも空気抵抗を増大させる要因であるため極力抑えたいようである。そのために、ウィング形状を両端で変化させたり、翼端板の形状を工夫することで、翼端流を制御しているようである。
空力に優れた車とは、適度なダウンフォースを発生させつつ、空気抵抗のできるだけ少ない車と言える。
→ウィング
→ウィングレット
→グランドエフェクト
→グリップ力
→ダウンフォース
→ディフューザー
→ディフレクター
→テイルトゥノーズ
→ピッチング
→フィン
→風洞
→メカニカルグリップ
→翼端板
→ローリング