痔瘻の治療方法

 痔瘻の治療は外科的療法が基本です。保存療法は肛門周囲膿瘍の膿瘍が完成していないごく初期、もしくは膿瘍が自然に破れたあとに行います。

 痔ろう根治術には開放術式・括約筋温存術式・結紮法があります。 開放術式・括約筋温存術式はメスを使い切開し、ろう管(膿の通り道)を解放して治療を進める方法です。

 当院では患者さまの負担や、術後の括約筋の温存を考慮し、メスを使わず結紮法で治療を行っております。

保存療法

 便通の管理はどの痔にも共通する治療です。手術と並行して行っていきます。
  • 生活習慣の見直し
    自分の排便習慣を把握する
    規則的な生活を心がける
    ストレスの少ない生活をこころがける
    適度な運動をおこなう
  • 食生活の改善
    規則正しい食事
    食物繊維を多くとる(一日20〜25g)
    朝食をしっかり食べる
    乳製品を食べる
    刺激物・油ものの摂取は控えめにする
     
  • 薬物療法
    整腸剤で便通を整える
    座薬や軟膏で患部を保護する



外科的療法

肛門周囲膿瘍
肛門周囲膿瘍では基本的に切開排膿が必要となります
治療 切開排膿
膿のたまりの周辺に局所麻酔を注射で打ち、膿瘍部の皮膚を切開して膿を出します
膿が出て、肛門内部〜臀部(おしり)に膿の通り道となり、痔瘻と診断される状態になります。
以後の治療は痔瘻の治療に準じます。

痔瘻
 当院では痔瘻結紮法・シートン法による治療を行っています。

痔瘻結紮法
 膿の通り道(ろう管)にゴムを通して強く縛ります。ゴムは1〜2週間で自然に取れます。
 ゴムが取れた後、軟膏やタンポンガーゼで傷を感染から保護しながら治していきます。
シートン法
 膿の通り道(ろう管)にゴムを通してゆるく縛ります。ゴムの他に薬液をしみこませた糸を同時に使用する場合もあります。
 ゴムは徐々にゆるくなっていくため、1〜2週間ごとにゆるんだ分占めていきます


シートン法の治療経過
 筋間痔瘻で治療の経過を図にしました
手術 ゴムの脱落
膿の通り道にゴムや糸を通します  ゴムがろう管を矢印の方向に切り開き中の膿が排出される

 膿が出きらない場合は水で洗浄します

ゆるんだ分をしめます
きれいになったろう管がが深部からゆっくり治ります

括約筋が治りながら治療するので排便障害はほとんどありません

ゴムはさらに、しめていきます 
ゴムが取れたとき、表面に最後の切れた切開傷が残ります

軟膏、ガーゼで保護しながら治療します

この傷がふさがれば治療完了です
  • 痔瘻結紮法では深部が治りきるより早くろう管が開くように強くしめるので、ゴムが取れた時の創面がシートン法より深く大きくなります。


痔瘻結紮法・シートン法の利点・不利点
痔瘻結紮法  シートン法
利点
  • シートン法より治療期間が短い
  • ゆるく縛るため痛みが少ない
  • 肛門括約筋へのダメージが少ない
不利点
  • 強く縛るため痛みが強い
  • シートンより肛門括約筋にダメージがある
  • 治療期間が長くなる
  • 治療のための通院期間が長くなる


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女性外来・完全予約制
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畑肛門医院
〒516-0072
三重県伊勢市宮後1-8-7
Tel:0596-28-2260
院長  畑 嘉高